Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
新・日常系ガールズストーリー開幕。彼女たちが過ごす時間は、ちょっぴり手が届きそうな非日常。
この作品の原作は未読ですが、毎期確実に押さえておかなければならないきらら系の作品、という事で、それだけで視聴を決めた作品です。
でもこの作品はそれだけじゃなく、声優さんが良いんです。
志摩リン役が奈央ぼう、リンの学校の友達の各務原なでしこ役が花守さん、それにりえりーや豊崎さんが出演するとあっては、私に視聴しないとう選択肢はありませんでした。
この物語の主人公である志摩リンは、ソロキャンプが好きな女子高校生…
とある日、リンが富士山の麓でソロキャンプをしていたところ、遭難しかかっていた各務原なでしこと偶然遭遇したのでした。
そして各務原なでしこはリンが通う本栖高校への転校生だったこと…
リンとの出会いでなでしこがキャンプに興味を持ち高校の同好会である「野外活動サークル(野クル)」に入会して、物語が動いていきます。
この作品は日常系のゆるりとした雰囲気を大切にしながらも、テーマがキャンプなので、イベントが盛り沢山な作品となっています。
そして心地良いのが、背伸びをしない女子高生の目線で、最初はテントの設営方法やシュラフの意味などを悪戦苦闘と試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ自分たちのモノにしていくプロセスそのものです。
女子高生だからお小遣いが潤沢にある訳ではありません。
だからお金がない分知恵を絞ったり、創意工夫をしてみたり…
なんでもお金で解決させず、自分の手の届く範囲で目一杯楽しもうとする彼女たちは微笑ましくて堪りません。
そしてテーマに対するアプローチもしっかり練られていたと思います。
キャンプの楽しみ方は千差万別で、一番大切なのが本人が楽しめていること…
みんなでワイワイ楽しむキャンプも、日常から切り離された一人時間を満喫できるソロキャンプもそれぞれ長所があるんです。
友達との繋がりは大切ですし、大事にするべきモノだと思います。
でもそれに終始しなかったのが、この作品の最大の魅力なのではないでしょうか。
私はキャンプは夏にするものだとばかり思っていましたが、オフシーズンを狙うキャンプもあるんですね。
ソロキャンプを楽しめるか否かは、多分に個人差があると思います。
私はソロキャンプをしたことがありませんし、これまでしたいと思ったこともありませんでした。
でもこの作品ではキャンプ中の時間の使い方についても色々と教えてくれるんです。
例えばタブレットを持ち込んでアニメ鑑賞しながらのキャンプ…
周りに誰もいなければ迷惑をかけることもありませんし…
炭を起こして七輪でBBQ…
自分が食べる分だけなら、そんなに量も要りませんし焼くペースもマイペースでOK。
しっかりとした防寒対策とアニメのソースの詰まったタプレット…それにウィスキーとか焼酎のお湯割りでもあれば最高の空間になるような気がします。
こんなソロキャンプだったらやってみても良いかな…
でもそれにはテントとシュラフをゲットしなきゃなので、出来るまでのハードルは高そうですけれど…^^;
オープニングテーマは、亜咲花さんの「SHINY DAYS」
エンディングテーマは、佐々木恵梨さんの「ふゆびより」
ノリの良いオープニングも好きですが、個人的にはしっとりとしたエンディングの方が好みでした。
曲調がキャンプ場の夜の静けさをイメージアップしてくれる感じ…
静かで、優しい曲…この曲は胸に染み入りました。
1クール全12話の物語でした。
キャンプに興味があってもなくても十分に楽しめる作品だと思いました。
特に少しぶっきらぼうなリンを演じる奈央ぼう…あまりこの手の配役を見たことがないので、ある意味新鮮さが感じられた気がします。
しっかり堪能させて頂きました。