逢駆 さんの感想・評価
4.5
物語 : 5.0
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
~純真無垢~
いつもの景色がいつもと違って見えると
いつもは見えない大切な何かが見えてくる―――――
心の隙間を優しさで満たしてくれるような魔法の作品。
『未来型ヒーリングアニメーション』と銘打たれたこの作品は
世界観、キャラクター、BGM・・・
そのすべてが癒しで出来ているかのようで本当に素晴らしかったです。
舞台は惑星改造によって生まれ変わった水の星AQUAの観光都市ネオ・ヴェネツィア。
そこで主人公・水無灯里とその周囲の人々とが織りなす何気ない日常と小さな感動を描いた優しくてちょっぴり切ない物語。
人間というのは必ず清濁をあわせ持つ生き物だと思いますが
ARIAの世界では醜い部分や卑しい感情など負を連想させる描写がほとんどありません。
描かれていないということはないのですが、この作品はそういった負の要素を物語を通してすべて明るくポジティブな感情に変えてくれます。ネガティブをここまで綺麗に表現することができるのならこの世界には悪いことなんて存在しないのではないか・・・
そんなことを感じさせてくれるほどARIAの世界は夢で溢れていました。
またこの作品はキャラクターの魅せ方が本当に上手だなと思いました。
灯里を始めとして、その友人である藍華やアリス、そして「水の三大妖精」と呼ばれる灯里達の先輩方、郵便屋のおじさんまでもみんなが輝いています。
素敵なところをみんなで惹き立てあっていて心が暖まりました。
音楽も世界観と上手くマッチしていてどれも癒される優しい曲ばかり。
聴いているうちに作中で流されていた場面まで思い出され込みあげてくるものがありました。
ARIAの音楽に出逢えただけでも本当に幸せに感じます。
ゆったりと波に揺られているかのようで心地よく
あたたかく、安らかで、この上なく幸せで…
“観る”“聴く”というよりは“感じる”という言葉がピッタリな作品。
かけがえのない素敵なひとときを・・・でっかいありがとうです!