「ゆるキャン△(TVアニメ動画)」

総合得点
94.3
感想・評価
1841
棚に入れた
7317
ランキング
6
★★★★☆ 4.0 (1841)
物語
3.9
作画
4.0
声優
4.0
音楽
4.0
キャラ
4.1

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ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

きついのにゆるい、うま~いキャンプ♪

「けいおん!」に代表されるような、気軽な趣味事《本作はキャンプ》で繋がる女子高生たちのゆる~い日常を描く作品。

メンバーキャラのラインナップも、もはやお約束と言える類型が揃ってて、それぞれが掛け合うガールズトークにほのぼのと笑える。この手のジャンルが好きな方なら安定して楽しめます。

声優さんも安定感のある役者さんを揃えています。
中でもキャラのひとりに豊崎愛生さんを起用してるのは往年のファンも取り込む抜かりなさ。
作品の楽しい雰囲気を多いに盛り上げてます。

音楽も、高校生とは思えない声量で伸び伸びと軽やかに歌う亜咲花さんの曲は作品のOPに相応しい。
佐々木恵梨さんのEDもひんやりと澄んだ空気感が作品の季節とマッチして余韻が心地いいです。

作画面では、舞台となる山梨周辺の山間や湖畔の景色は実景を遜色なく起こせてるように見受けました。
「自然」と「可愛い女子キャラたち」のマッチング、これって都会暮らしのアニメ好き男性には堪らない癒しになるはずなので、当てはまる方でお疲れ気味なら更に満足度がアップすると思います。
ただ、その点だけなら、今期の時間設定である秋から冬にかけての自然風景は彩りも少なくやや寂しくも感じます。
(そこだけ比べると、田舎の日常を描く作品「のんのんびより」に癒し度の高さで軍配が上がるかな・・水のせせらぎや鳥、虫の声など自然の環境音も季節的に物足りない~)

そこで、エンタメとしてのキャンプ描写そのものですが、娯楽としての魅力の出し方が巧妙だったと思います。
(元々インドア派の方には興味持てないかも知れませんが・・)

今作はオフシーズンの野営ばかりで、本来、寒い時期のキャンプは凍えて決してゆるくないにも関わらず、モコモコに着膨れした女子キャラたちの温まる食事風景など、季節ならではのホッコリ感を溢れさせて楽しい気分にさせてくれます。放送時期に上手く合わせてるな~と感心しました。
大御所声優、大塚明夫さんによるキャンプの豆知識紹介なども分かりやすく、入門書的な一面も持たせてます。

そして特に私が本作をどストライクに感じたのは、彼女たちのキャンプ好きがビンビン伝わった事!
景色を満喫しながら野外料理に舌鼓、星明かりの下ナイトトークを楽しんだり、温泉で疲れを癒したり、彼女たちの笑顔を見てアウトドアライフの楽しさが甦ったんです。

完全に個人的な事ですが、私もこの娘たちと同年代の頃にキャンプにどハマりしてました。
そんな訳で以下はネタバレの、キャンプ大好き少年だった私の思い込み感想~
{netabare}
《本作1話で「なでしこ」がキャンプに魅せられる気持ちが分かり過ぎる~!》

私のキャンプ好きは高校の登山部への入部がきっかけなんです。
体力の無い私は、新入生歓迎の初登山で山頂近くの野営地にフラフラでたどり着き、早くも入部を後悔する始末。
でもその夜、暗くて肌寒い中食べたのが作中でもあった「すき焼き」。
A5肉じゃなくても、すきっ腹に染み入る味はトンでもない旨さ!
一息ついて見上げればこぼれ落ちそうな満天の星空、山上から見下ろす街の夜景は宝石箱のようで、初めて景色をキレイと感じた瞬間だったかも!
そんな15才の自分を虜にした初キャンプでの感覚。
なでしこが1話で、カレー麺を食べて月明かりの富士山を見た時も、私と同感なのは間違いない!
そんな思い込みで、この子に一気に共感、夢中になりました♪

キャンプにハマると彼女、風邪を引いてても行きたがってましたね。まさにキャンプ中毒~(^^
私も年間5,6回の部活の山行以外に、内緒で部の備品持ち出して部外の友人ともしばしばキャンプに行きました♪
(ちなみに部活では日本の南アルプスや北アルプスも登りましたが、ついぞ山登りは得手になれずでした。毎度、高山病にかかるしw 今思えば私もキャンプ中毒になってただけ^^)

《キャンプの誘い♪》

先にも書きましたが、この作品、時期的にキャンプ自体は快適じゃないんです。
私も、雪山登山でスキー場に隣接したキャンプ場で野営した事もありますが(夜中、降雪でテントが潰れて窒息しかけた事を除いても)寒い時期はけっこう過酷で楽しくない。
暖をとるためのたき火も、手間の割りに火の粉やススが厄介でゆっくり出来ない。(今は便利なたき火ギアがあるようですが、自分の頃はテント付近のたき火は厳禁でした)
ですが、本作のキャンプ描写はつらさを微塵も感じさせないのが、ホント、上手い。
ファッショナブルな見た目も可愛いモコモコの衣装が暖かそうだし、何と言っても野外料理が激うまそう!
季節にピッタリの鍋ものが多く見てて暖まりました。
(ラストのすき焼きは自分も定番のキャンプメニューでしたが、追加のトマト投入は未知の衝撃、まさに飯テロ!)
設営、調理、撤収の煩わしさもさらりと描き、キャンプの楽しさを存分に魅せていて、キャンプ未体験の方も魅かれるのでは。私もまた行きたくなりました♪

ちなみに自分が未体験の方にキャンプをオススメするなら、やっぱり初夏から秋にかけての、だらだら夜長を楽しめる時期が一番です。
夜の散策も気持ちいいし、ランタンやキャンドルの灯りの下で、野郎同士、カードゲームに興ずるのも乙でした。
(これ観ていきなり冬キャンに挑む果敢なチャレンジャーはいないでしょうが・・)

できれば次クールで、蛍狩りや、山菜狩り、釣った魚を調理したり、高山植物の色とりどりの花畑の中での、ゆる~く楽しい彼女たちのキャンプも観て楽しみたい♪

《本作最大の好感ポイント!》

キャンプって結構お金かかるんですよ~
ダンディーな祖父さんがくれない限り、キャンプ用具一色を買い揃えないといけません。
目的地までの交通費も掛かります。
当時の私は、部活動と言っても半ば旅行の様な事に親へもせがめず、色々バイト掛け持ちして装備代や旅費を捻出してました。
昨今の少子化で子への出費は甘くなりがちな中、ゆるキャンメンバーのほとんどが親へ頼らずバイトに行ってます。
作品のコンセプト上、シビアな雰囲気は感じさせなくても、自分のやりたい事をするために自ら頑張る姿勢をしっかり見せてるのが、とても好感が持てました。

《サービスではなく必要不可欠な温泉シーン♪》

なんせキャンプに付き物ですからね~
近くに温泉のあるキャンプ場も多いし、行き帰りに温泉をセットするキャンパーさんは多い。
私が所属してた登山部の山行時でも、下山後に麓の温泉に入ってから帰りの列車に乗ってました。
てな訳で温泉シーンが正当化される萌えアニメです。ハイ♪

《キャラに物申す~》

「なでしこ」の私の推しメンとしての地位は揺るがないですが、「シマリン」を推しメンとされる方も多いと思います。
クールそうに見えてカワイイ物好き、CV東山さんの抑えながらの感情の起伏を出す演技も上手くて、なでしこへの優しさや野クルに打ち解けていく様子を見てるとホントいい子ですよね。
スクーターで100㎞以上遠方まで繰り出すのは親目線では心配で仕方ないですが、自分もバイトで買った原付で、大きなザック背負って友人と山へ行った事もあるんで懐かしくも見れました。

ですが、

ソロキャンパーとしての彼女の精神構造が受け付けられない~
キャンプ中毒だった自分ですが、人気の無い山奥で一人っきりなんて、絶対ムリ、ムリ、ムリ!
だって、お化けが出たらどうするんですか!
熊や狼に襲撃されたらどうすんの!
リンもお化けは怖い様なのに、誰も居そうにないキャンプ場になぜ一人でおれるん?
怖がりの私は、そこだけがどうしても解せんのです~
(ラストで、なでしこ、オマエモカ~(-_-;) まじめなとこ、天候や体調の急変に一人はビビる!)

《最後に》

このアウトドアガールズストーリーが楽しめた方には、本作の京極監督が携わられた「ヤマノススメ」オススメです♪
ショートアニメですが、登山の入門編としても観れるし、ゆるキャン同様の萌えキャラたちの楽しい雰囲気が味わえ、シリアスのスパイスも効いてて見応えありますよ~

つくづく思う。

自分のキャンプ中毒時代に、こんな娘たちと合キャンしたかった!
(って、何か、いかがわしい響きやな~^^;){/netabare}

投稿 : 2018/03/24
閲覧 : 365
サンキュー:

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