しるまりる さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
宝石の擬人化ではなく、人の宝石化
主人公のキャラ!
わずか1クールの間に、主人公は凄まじいスピードで変化をしていく…身も心も。最初から最後まで一貫してひきつけられ、魅力的。この変化は一方的なもので、元へは戻れない。これから観るなら、ぜひ主人公の言動その一挙手一投足を目に焼き付けてほしい。まさしく宝石としてのきらめき。
これほど気に入った主人公キャラに遭遇したのはずいぶん久しい気がします。
主人公以外の宝石たちも魅力的なキャラが揃っている。
構成する宝石の性質で性能や性格が決まってくるらしく、硬度が高いけれど割れやすいダイヤモンドは攻撃力高いけれど防御力低いとか。毒を出す宝石?は他人と行動できなくて孤独で暗い性格とか。
あまり聞いたことのない名前の宝石が多く、なぜかと思ったら、メジャーどころはすでに結構敵勢力に捕まってしまった宝石がいるとのこと。
低温でないと固体にならない宝石とか、重いけれど柔軟な金とか、実にうまくキャラの設定、そして物語展開にいかされています。
グラフィックが秀逸で、基本的な描画がうまいことはもちろん、宝石たちの輝きを高い次元で描いています。もともと原作漫画からそういうイラストなのかと思っていたら、CMに出ていた原作漫画を見る限り、元は結構普通ですね。なので、アニメ化にあたり、キャラデザイン・作画監督・CGアニメーターなどがこの次元までポテンシャルを引き出したのでしょう。
特に髪の表現が美しく、見とれてしまいました。各宝石を象徴するような色使い・グラデーション・輝きで、キャラの彩りを豊かに飾ります。髪のきらめきが服にまで反射していて、素敵です。さすがに光源計算とかはしていないと思いますが、この表現はアニメの可能性を一つ見せてもらった感じで嬉しくなりました。
正ヒロインダイヤモンドちゃんの髪は特に気合入っています!
人類文明崩壊後の世界ということでありきたりになりそうなところを、人間が長い時間をかけてなぜか宝石型生物に姿を変えるという、興味深く幻想的な設定。謎の敵勢力・月人。海に生きる者。いやー、うまいなぁ。物語というものはこうでなくては! 謎だらけで全然全貌が見えてきていない世界なんですが、わくわくします。
ストーリー展開の強弱・硬軟がうまく、コミカルなシーンからシリアスなシーン、激しいバトルからほんわか癒しシーンなど、ジェットコースターのような展開に目が離せない! 僕は5話から最終話までは一気に連続観してしまいました。
これ、2期ありますよね?ね? なかったら怒る。
1期の最後とかめちゃくちゃ気になるところで終わっているし!!
まだ活躍していない宝石たくさんいるし!!!
久しぶりに出会った、まごうことなき傑作でした。
アニメっていいね!