DEIMOS さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
プロダクションIGと中澤一登の融合。
プロダクションIGのパトレイバー〜攻殻機動隊〜サイコパスの流れを組む警察サスペンスミステリーの要素と、近年の渡辺信一郎作品(サムライチャンプルー、残響のテロル)のアクション作画を支えた中澤一登の才能が融合した作品。
結局のところ、犯人を追う警察の話、という単調さはあるが、総じて高品質なギミックを織り交ぜている。が、前述のIG作品の模倣感は否めず、目新しさは少ない。(この技術をスポーツアニメに持ち込んでいた「黒子のバスケ」の方が新鮮味はあった。)ナベシンの残り香のような、「格好いい雰囲気」が出ているのがせめてもの救いだろう。Netflixというチャネルを考慮し、アメリカのドラマを意識したのは間違いないだろう。
ストーリーの展開、テンポは良く、濃度が高いので、一気に視聴すると疲れるかもしれない。私は、1日1話を目処に視聴した。後半は、浦沢直樹の「モンスター」のような猟奇性が扱われるので、のめり込んで見るタイプの作品ではないだろう。演出の観点からも、「引き」が弱い。浦沢直樹作品のような、ハラハラドキドキ感や「タメ」がなく、結構あっさりと謎を解いてしまった印象。
作画面では、もう少しアクションが多めにあるとよかった。IGのデジタル技術で表面上の絵は綺麗に仕上がっていたが、ジャパニメーションならではの唸るようなアクションシーンは少なかった。