「ブレンダンとケルズの秘密(アニメ映画)」

総合得点
65.7
感想・評価
17
棚に入れた
43
ランキング
3210
★★★★★ 4.1 (17)
物語
3.8
作画
4.5
声優
3.9
音楽
4.3
キャラ
4.0

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ネタバレ

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

アイルランドで制作されたアニメ映画その2

この作品は、ケルズの書を題材とした
アイルランド製アニメ映画だ。
これを見るきっかけとなったのは、とある方からの推薦である。

あらすじとしてはこんな感じ。
9世紀のアイルランドが舞台。侵略者であるバイキングの襲来に備えて
修道院では砦が作られていた。修道僧である主人公ブレンダンは
外の世界に大きな憧れを抱いていた。ある日、高名な僧侶である
エイダンが未完成のケルズの書を持って修道院を訪れた。
ブレンダンはエイダンにケルズの書を完成させるために
森にインクの元になる木の実を取りに
行って欲しいと頼まれるのだが…。

ソング・オブ・ザ・シーと同じ監督の
トム・ムーア氏が手掛けているのだが、制作年ではこちらの方が先だ。
それと同時に、トム・ムーア監督のデビュー作でもある。

ケルズの書のことがわからなくても、劇中できちんと説明
されるのだが、デビュー作ということも相まって少しばかし
荒さも感じられる。できる限り、ケルズの書に関する事前知識を
踏まえた上で視聴したほうが比較的スムーズに理解しやすいだろう。

ソング・オブ・ザ・シーの時と被ってしまうが
映像美も素晴らしく、見とれてしまうほどの出来。
動きにもムラがなく、色にもこだわりを感じられる。
曲も素晴らしい。アイルランドならではの良さがある。
アイルランド人なら見るべき作品だと思われる。

ソング・オブ・ザ・シーとは違って、ストーリーがどう
展開していくかわからない面白さがあった。
それぞれのキャラクター達にもそれぞれ個性があって
興味を惹かれた。

少し気になった点も見受けられた。
主人公側のキャラには焦点がきちんと当てられているが
敵側であるバイキングにはそこまで触れていない。
只の侵略であるという部分のみ。
襲撃シーンも映像美が相まってとても好きな場面の一つだが
バイキングへの説明が不十分というのもあり
物足りなさを感じてしまった。もう少し焦点を当てても良かったのでは。

終わり方も、中々受け入れにくいものがある。
その理由は、ケルズの書を完成させるという結末だからだ。
人によっては、宗教的な終わりという風に感じることだろう。
子供に見せるには、難易度が高いように感じるので
内容がシンプルで且つ、見やすいソング・オブ・ザ・シーの方を推奨する。

個人的には間違いなく良作だと思う。

投稿 : 2018/03/04
閲覧 : 331
サンキュー:

8

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