こまたち さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
命短し恋せよ乙女
2015年放送。近未来を舞台とした切ないラブストーリー。
”思い出は輝かしいほど辛くなる。別れる人も残される人も”
「思い出があるからあるから辛くなる」と頑なに人と接しようとしないアイラ。「そのほうがよっぽど辛い」とアイラと思い出を作ろうとするツカサ。短い命をテーマとして扱っているこの作品ではこの2人のスタンスがとても胸に突き刺さりました。どちらの言いたいこともよく分かります。それゆえにこの2人の交流を見てると少し辛いものがありました。しかし、終わる命、短い命と知ってもそれでもずっとパートナーでいたいというツカサの強い気持ちがアイラの心を徐々に動かします。アイラの心に寄り添ってそんな言葉を受け止めていると、見ている私まで凄く泣けてきました。
”ツカサの思い出す私は冷たく、辛い思い出しか残らない。そんなの私嫌だ”
楽しく輝かしい思い出は別れを辛くする。しかし、だからと言ってそこで大切な人との関係を閉ざしてよいのだろうか?いいえ、きっと違うのでしょう。大切な人には私のことをずっと覚えていて欲しい、その人が思いだすわたしとの思い出は楽しいものであってほしい。そんなアイラからの等身大のラブレターには強く心を打たれました。このセリフの回以降、微笑ましく幸せな日々が続きますが、その時点でタイムリミットは残り1月未満。とても切ない気持ちで見守っていました。ラスト回の観覧車シーンではもちろん号泣です。
作画は全体的にキレイです。音楽も全体的に良いサウンドがそろっていますが特筆すべきはオープニング曲。切なさの中に輝かしさを閉じ込めたようなこの楽曲は作品の世界観ととてもマッチしています。まさに神OP。キャラに関しては、アイラのポンコツぷりや健気さが愛らしくて特に魅力的でした。
過去最長の感想コメントになってしまいましたがそれほど魅力的な作品でした。切ないラブストーリー、まだ見てない方はぜひ見てください!
”大切な人とまたいつか巡り合えますように”