コビ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
丁寧な心理描写と緻密なストーリー
まるで映画をみているような作品でした。
『家族全員をマフィアに殺された過去を持つ主人公。目的もなくただただ、荒んだ生活を送っていた。そんな彼の元に届いた一通の手紙によって始まる、3ヶ月間の復讐の物語』
「マフィア」に「復讐」。これだけでは、どこかありがちな題材ですが、魅力的なキャラクターや時代背景、計画的な内容がラストに繋がる、素晴らしい作品でした。
アヴィリオとネロの関係性や、気持ちの変化。
幼馴染であり兄弟でもあるコルテオの想い。
わかりやすくもあり、大げさすぎない心理描写が物語の雰囲気を作り出し、観ている側の心を動かします。
{netabare}途中、なんの為の復讐かと、一緒に迷子になってしまいました。
10話の衝撃。それぞれの欲と感情が交差し、関係が目まぐる変化する中、アヴィリオの動向に惹きつけられる。
けれど、淡々とラストへと向かう。{/netabare}
見終えた後は、なんとも言えない心の浮遊感を感じました。
ハッピーエンドであり、バッドエンド。いや、やっぱりハッピーエンドでしょうね。
結末の捉え方は、視聴者の解釈によって決まりますが、こういうエンディング、大好きです。