杞冬@あずさ さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
無貌の王、参る
原作は一応「Fate/EXTRA」にあたるが、
全くの別物と思ってもらって差し支えない。
原作をプレイしている人でも分からないことだらけなので初見の人がわかるわけないよね、って感じの作品ですw
原作をやっていないと面白いところを見出すのはたぶん無理。
やっている自分ですら今のところ良かったなぁと思える部分は少ない。
序盤から全然わけわからんの連続。
主人公の岸波白野もチート並みの能力を手にしておりサーヴァントが必要ないくらいの強さですしw
やたらと耐久度も高いしそのせいか戦闘シーンの緊張感が一切ない。
セイバーの方も戦闘はごり押しでしかなく、
まさか「祈りの弓」を根性論に近い方法で突破するし…
「皇帝特権EX」はやっぱりチートw
戦闘シーンが基本大味で雑。
原作をやってないと分からないところが多いのに、
原作をやっていると悲しいところがあるという矛盾が起きている。
ダンの部分のところとか特にね。
5話まで見終えてみて、誰に向けて作っているのか全然わからない。
OP、EDともに良曲ですね。
OPはセイバーしかいないのが残念ですが、今後変わるのだろうか。
EDは毎回これから変わっていくのが分かり楽しみ。
それが数少ない楽しみでもあるw
某型月ファンの声優がハードル上げまくってるので結構期待してるけどその分不安もある…
一応期待はするけどどうなるか…
原作においてのダン・ブラックモアとアーチャーについて。
{netabare}アニメの5話の最初の方に少し出てきましたが、
ダンという人物は騎士道精神を持った高潔な人物なのですよ。
ロビンがマスターを奇襲し毒矢を当てた時も、
宝具を破却することで解毒を行いマスターを救った。
正々堂々とした戦いを望む高潔なマスター。
だがロビン自身もダンを勝たせたいがための行動であり、
騎士道精神で真正面からの戦いを望むダンの正義に憧れているものの自分ではそういう戦い方では勝ちを齎せることはできないことを理解しているからの行動。
ダンも手を汚さずとも勝つことはできるという自信からあり、
決して敵を、ロビンフッドを侮っているからではない。
凸凹コンビに見えてとても信頼しあっている主従関係なのがこの二人。
自らの正義をなすため、全てを人間であることを捨てたロビンフッド。
軍人時代は汚い手段で敵を狙撃する冷酷な軍人ダン・ブラックモア。
意外と似た者同士で、互いを尊重し理解しあっている。
この主従関係は大好きなのですがアニメだとほとんど理解できなそうで悲しい。
5話の最初でも少し出ましたが、ダンが消える間際残した言葉が主人公に強く影響し、後に「師」と呼ばれるようになるのですが…
アニメだとこの二人から得られる情報が少なすぎてもったいない。
ついでにここからはコピペですが、
生前のロビンについて。
「真名 ロビンフッド」
イギリスのノッティンガムの近く、シャーウッドの森に潜んだと言われる盗賊・義賊。
原典の「ロビンフッド」は圧政者であったジョン失地王に抵抗したが、カークリースの修道院にて、修道院長の陰謀によって出血多量で死亡したとされている。
モデルとなった人物は存在するが、それは複数おり、それらが混合された結果生まれた英雄。度重なる諸外国からの侵入によって疲弊したイギリス人の「祈り」「願望」が混合されており、「顔のない王」の化身とされている。
他にも、ドルイド信仰やギリシャ神話の狩人オリオン、ケルト神話の妖精の逸話も融合している。
その時代にいた小さな英雄が人々の願いを受け、「ロビンフッド」という名を襲名し活躍したもの。サーヴァントとして召喚されたロビンフッドも、数いるロビンフッドのうちのひとりに過ぎない。
もともとは放浪していたドルイド僧の子供で、幼くして父を亡くした孤児。父譲りの森でのサバイバル知識に長け、妖精の姿を見ることも出来た。
しかし、妖精憑きとして村からは迫害を受け、厄介者として扱われ、村人も彼自身も互いに歩み寄ることはなかったが、それでも父の最期を看取ってもらった義理は感じていたらしい。
彼は村人たちを愛してはいなかったが、捨て去るほど嫌ってもいなかったのだ。そんな村が、領主の圧政に苦しめられるのを見捨てられず、彼は若さゆえの勢いも手伝って弓を手に取る。
一度目は偶然の助けで領主軍の撃退に成功。二度目からは、村人たちの願いと希望を背負っての奮戦となった。
多少の知識はあっても一般人にすぎなかった彼は、偶然の助けを望めない状況においては、何もかもを欺かねば英雄として機能しない。ゆえに、村人にすら顔と姿を隠し、個を捨てた。正義を成すためには、人間であってはならなかった。
生涯に渡って緑の衣装で素顔を隠し続けたが、結果として、村から保身のために関わりを断たれ、彼は村と領主の共通の害敵として扱われることになってしまう。
姿を、正体を隠し、徹底して奇襲・奇策に走った戦い方をする。武器を隠し、誇りを隠す。「卑怯者」と誹られようとも、卑しい戦いを徹底し、自身の誇りより村の平和をとり続け、村人に罪を被せる真似はしなかった。
待ち伏せの罠、食事に毒など日常茶飯事。殺した兵士の「せめて戦いの中で死にたい」という願いすら踏みにじる。そうでなければ、一人対軍隊の戦いなど勝てはしない。英雄として戦い続けることなどできない。
……だが結局、そんな無理が長く続くはずもなく、二年足らずで彼は敵の凶弾に倒れる。
末期には祈りの弓を手に取り、「自分をこの矢が落ちた場所に埋葬して欲しい」と言って矢を放つ。果たして、矢はイチイの樹の根元に刺さり、彼は親愛なるパートナーだった大樹の元に埋葬された。
己の顔を隠し続けた一人の青年。村人たちを愛することはなかったが、村人たちの穏やかな生活は愛したもの。
無銘のまま報われることなく、ただの一度も彼が望むような真の英雄として戦うことはなく森の土に還った彼は、その死をもって英霊と化した。
ロビンの生き方は正義の体現者とも言えるのですが、
その行動は誰からも認められることはなかった。
そしてそれはFateの顔ともいえる人物と似た境遇ですよねぇ…
果てさて誰でしょうかねぇ… {/netabare}