不如帰 さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
想定外に及ぶ残酷な世界
原作未読です。
このサイトでの評価において『物語』の項目へ満点評価を与えた唯一のアニメです。
他も軒並み高めの評価となり、平均満足度は2018年2月現在ではトップになっています。
まずこのアニメを通して高く評価したのが3点あります。
・古典的な冒険譚をアニメとしてここまで昇華させられたこと
・キャラデザからは想像し難いような描写を起用したこと
・BGMの選定
簡単に言うと「ギャップ萌え」のような評価に尽きるのですが、あどけなさの目立つ子供たちの冒険とそのリアルな現実のバランス感覚は非の打ち所がありません。
初めて『エヴァンゲリオン』を観たときの衝撃に似ていることもありますが、かなり広く周知されれば社会現象に届く勢いを持ったアニメだと私は感じました。
強いて難点を挙げるとするなら、子供には鑑賞が難しい部分もある可能性があることでしょうか。
R指定のラインギリギリの描写もあるので万人に楽しめるかどうかでいえば、それはまた違う結果になるかと思います。
全13話の中で特に印象に残ったエピソードは
第6話「監視基地」
第10話「毒と呪い」
最終話「挑む者たち」
この3つは大きく心を動かされました。
またアビスの大穴に関する秘密が明かされる早さやストーリーの進行速度も適度なもので、毎話とも次へ進みたくなるような構成・演出が心掛けられていると感じました。
孤島の街の中心に空いた大穴を巡る物語という主軸から、遺物や呪い、未知との遭遇、明かされていない謎など用意されているファクターも十分なものなので、総合的にみてもとても楽しめるアニメだと自信を持って言えます。
続編の製作が決まったとのことで、第2期も楽しみにしています。