saicacoola さんの感想・評価
3.5
物語 : 1.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:今観てる
表情や情景に生きた命を感じるが物語はそれを生かせていない
目の光や表情、口もとの小さな動き、感情を見てとることができるような仕草に生き生きとした命を感じる。
しかし、私は「自動手記人形サービス」という言葉を聞くたびに顔をしかめたくなる。
それはこの言葉に、人をロボット化する、あるいは商品化するような意図を感じるからである。
画では人間らしさがあふれる表情、輝きを表現しているが
その一方で物語の舞台は、代筆を行う女性を「ドール」と呼ぶような社会である。
人間を人形と呼ぶことに対して私は大きな抵抗あるいは嫌悪を感じる。
この画と舞台設定との「生きている」ということに対する姿勢の隔たりはどこから来るのだろうか。
単純に作画と脚本を行った人の違いだろうか。
そうではなく、作り手とスタジオの経営者との溝なのではないだろうかと私は思う。
この物語の主題が、人間らしさを、愛することを、知ることにあるのだとするならば
誰もが誰かの道具ではないという、まさにその事を描いて欲しい。