かけみみ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
勝負作。
このアニメのストーリーの内容は哲学的で、かつ深い。しかしながら、博識な方であればどこかで聞いたことがあるかもしれない話題を扱っているので、新鮮味には欠けるかもしれない。(真に前衛的な哲学は誰にも理解できないので、デフォルメしているのかも)ただ、改めてそのテーマについて考え直すのもいいと思います。 {netabare} 「人生は螺旋階段」「死が怖くては生きていられない」「『生物』と『無生物』のはざま」etc. {/netabare}
とは言いつつも、僕がこのアニメで最も気に入ったのは、その映像です。とにかく文明の崩壊した都市の描写 (画に限らない。構図や音も含めて) が美しい。その真骨頂、物語中盤「雨音」の回は現代アートの美術館に展示 (放映?) されていそうな雰囲気のアニメ、いや、映像作品でした。
この作品は巷に溢れる陳腐なアニメとは一線を画する『勝負作』だと思います。常日頃、現代の文明人は、どんな生活を送っているのか、それが良いのか悪いのか問い直されているような感覚に陥り、そして映像に夢中になります。