バジリコver1.5 さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 1.5
状態:観終わった
映像作品としてはgoodだが…
身もふたもないことを言うとこの物語の感想は一言で言うなら「で?」なんですよ。悩みを抱えた二人が、同じ痛みを抱いていることに気がついて…理解し合うけどくっつかない…うん、で?
何ていうか登場人物二人の悩みや世界観が独特すぎて共感できる要素がまるで無いんですね。高雄くんは高校生であるにも関わらず夢を目指して悩む少し大人な感性の持ち主なので万人に共感できるかと言われると微妙である。
夢と現実は違うんだ。という割り切った世界観をお持ちの方なら尚更、高雄が自分とは違う人間であることに気がついてしまうであろう
雪野さんも綺麗で可愛らしいのですが、職場でのトラブルが具体的になんなのか?過去にいたらしき男性とはどんな人なのか?
どれもがハッキリとしないままなので人物像がわかりにくいんです
職場トラブルはちらっと明かされたけど、どう対応したのかとかが分からないんで、雪野さんの抱える悩みがどれほどのものなのかよく分からない…
こうなってしまうと高雄も雪野もよく分からないままで、そのまま作品が終わってしまうのだから見ている側としては「うん?」と困ったリアクションにしかなれない
しかし、全体的な映像と演出だけは中々で雨の音、段々と縮まるベンチの距離、雨上がりの街の鮮やかさとそれとは対象的な雨が待ち遠しくなる二人…
そのどれもが芸術作品のように美しく目が離せない
しかし、先程も言ったように終わった後に出てくる言葉は「で?」以外に思い浮かばない。好きでもない純文学作品を読み終えたような感じです