藤乃 さんの感想・評価
2.6
物語 : 2.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
戦う司書 The Book of Bantorra
原作未読ですが、「図書館戦争」が好きなので期待して視聴。
ですが、一般的な司書の仕事は出てこない、異能力バトル・ダークファンタジーでした。
物語はハミュッツ・メセタを軸とした群像劇で、登場人物はかなり多いです。
専門用語が多いのに、説明不足のままテンポ良く物語が進んでいきます。
予備知識がないと登場人物の立ち位置さえ把握できないため、Wikipediaを確認しながら視聴しました。
回りくどい構成と二転三転するストーリ展開のせいで、登場人物に感情移入する間もなく、愛着も持てません。
終盤は伏線を回収してきますが、新しい登場人物が出てきて、かなり詰め込みすぎて強引に終わらせた感じがします。
個人的にはちょっと世界観に疑問もありました。
「人間が死ぬと魂が本になる」という世界で本を大切にしているのに、報われない死を迎える人がたくさんいます。
主要人物もあっけなく死んでいきますし、人間の死をかなり軽く感じてしまって矛盾しているなぁと。
そういう世界なら、人権や人の命も大切にしそうなものですけどね…
バトルシーンもサクサク動きますし、声優陣も豪華で、音楽も比較的良かったと思います。
独創的な世界観や斬新な設定、綿密に練り上げられた物語は魅力的です。
ただ、分かりにくい構成が作品を台無しにしていて、とても残念でした。