頑張って見る蔵 さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
まっさらな大地を目指す、まっすぐな少女たちの物語
―13話まで視聴済―
引っ込み思案の少女、玉木マリ(通称:キマリ)は高校2年生。日々は退屈で代り映えがない。鬱屈とした淀んだ世界。
しかし、あるきっかけで、南極とあだ名される上級生、小淵沢知瀬と出会う。
窒息しそうなまでに停滞してたキマリの世界が、目まぐるしく変わっていく。
2018年冬の傑作タイトルだと私は思う。
「青春」と「努力」がこの作品にはある。
『淀みの中で蓄えた力が爆発して…、すべてが動き出す』
一話冒頭で、この作品を象徴する主人公のキマリが語るセリフである。
思春期に思いがちであった、
「本当にこのままでいいのか」
「なにがしたいのかわからない」
というムズムズ感をよく表現したキマリのキャラクター。
私はすごく好感を持った。
作中で「南極に行く」という目標を描くキマリ。
まだまだ未熟で考えも足りない少女ではあるものの、
出会った仲間たちと夢に挑戦する。その勢いがまさに「青春」である。
日本、南極までの道のり、そして南極と度重なる挑戦の連続は見ていてハラハラするしもどかしくもなるそんな彼女たちの「努力」をする姿が見どころだ。
また、キマリを南極に引き込んだ「南極少女」小淵沢知瀬を中心とした南極観測隊のとつながりも物語の大きな要素だ。
そして南極で消息を絶った彼女の母、小淵沢貴子と彼女の想いも素晴らしい演出とともに明らかになっていく。
キャラクターたちと一緒にハラハラしたり笑ったり、泣いたりすることができる非常に良い作品だった。
アニメを見てきた中で、一番感情移入をした作品だと思う。
展開はスロースタートなので、視聴を迷っている方は是非は6話くらいまで見てもらいたい。