aaa6841 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態：観終わった
甘すぎて死にそう
人が「甘い」と感じる瞬間はいつだろうか。
緩慢な情操教育を目撃したときだろうか。
明日から本気だす奴を発見したときだろうか。
マウントレーニアを飲んだときだろうか。
どれも不正解である。何故なら答えは「このアニメを見たとき」だから。
太宰に取りつかれた文学少年と、芋に取りつかれたスポーツ少女が、クラス替えをきっかけに出会い、互いに成長していく物語。
今もどこかにあるかもしれない等身大の恋物語。
目が合うだけで緊張して、名前を呼ぶだけで幸せになるような、そんな遠い昔にあったような気がする青春の話。
いやいや、こんな青春の記憶がないからといって死にたくなる必要はない。
俺たちの理想は確かにここに存在するのだから。そうだアニメは現実なんだ！
だから、さぁ今すぐこの甘美な幸福感を味わおうじゃないか。
死ぬのはこれを見てニヤニヤしてからでも遅くはない。
そのあと悶え死ねばいい。
さて、この物語が輝かしいのは甘味の部分だけではない。
中学生の恋愛なんて確かに未熟な関係かもしれないけれど、少なくとも彼らは前進しようとする。
すれ違い、恋のライバル、三角関係、四角関係、家族、進学、将来。
そんな恋愛モノの試練に直面しながら、一歩一歩着実に前へ踏み出していく。
付き合うことがゴールじゃないし、キスして終わりでもない。
その先も二人の人生が続いていくことを感じさせる。
そんな二人の成長が嬉しい。
そして最後には甘くて甘くて甘い二人を見せてくれる。
これはもう甘すぎて人工甘味料より体に悪いですね。
だってこんなに眩しい純愛を見せられたら、やっぱり死にたくなるんだもの。
