ういすけ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 2.5
状態:観終わった
可もなく不可もなく。
ワンクールのドラマにありがちな、特別好きじゃないけど、最後どうなるのかな?と、ダラダラ見続けてしまうアニメです。
作画が綺麗なのは、今の時代当然なのかな?
ストーリーは、自虐な行為をくり返す登場人物が、
紆余曲折の後、甘えず、誰かに依存せず、
まっとうに自分の足で歩こうっていう話です。
キスシーンとか、ベッドシーンとかを衝撃的シーンとして取り扱っているが、
感情移入できる登場人物がいない。
ひとり一人の心理描写を深く描いて、だからこうなんだよ。
って、読者に訴えかけている。
誤った関係なので、破たんが最初から見えている。
後悔と自責の念で、お涙頂戴を誘っている。
そういう作品です。少しでも感情移入できれば、涙腺崩壊につながるのかな?
ネタばれと、個人的な意見でありますが、
一番のクズは、聖人として扱われている「お兄ちゃん」だと
思います。
主人公が恋焦がれる白馬に乗った王子様「お兄ちゃん」が
糞ビッチ女に恋をすることで、物語が動きだすのだけれども、
他の登場人物は、自分自身のクズさ加減を知り、絶望し、
ひらきなおり、傷つくたびに、自分をごまかしたり、
自分に向き合ったりして日々生活している。
自分が傷つけた人を認識し、相手の気持ちがわかるからこそ、
落ち込んだり、時には嘲笑したり、自己満足に陥ったり、
またその自分の態度に嫌悪感を抱いたりしているが、
「お兄ちゃん」は、まったく相手の気持ちを考えていない。
糞ビッチ女が、面と向かって、「私は誰とでも寝る糞ビッチです!」って
告白するのだけども、その返答が、
「あなたがそれを好きでやっているのなら、それでかまわない」
へ?
「結婚してください!」→「私、浮気しますよ?」→「いいですよ。生きていてさえいればいい。」
ご結婚おめでとうございまーす。って、おい!
相手を物として見てないか?
幼い頃に生き別れた母親に面影があるってだけで、彼女の性格やら幸せやらは、どうでもいいのか?
>「あなたがそれを好きでやっているのなら、それでかまわない」ってことは、好きなら何をやってもいいのか?
結婚数年後、「お兄ちゃん」が浮気した場合。
「わたしがそれを好きでやっているのだから、それでかまわないだろう?」
>「いいですよ。生きていてさえいればいい。」
生きてさえいれば、後はどうでもいい。
中身には興味ないって言っているようなもの。
お人形さんと結婚するつもりかえ?
お子ができた時も、同じことが言えるのかえ?
「浮気してもいいですよ。」って。。。
浮気症の母親を持つお子の気持ちは考えないのかえ?
「この世のすべての美しい物は、あなたの為にあるべきというような」
って、ほんと外見だけだよね。
そのことについて、一ミリも自責の念を抱かない「お兄ちゃん」。
クズを通りこして、人でなし。
だから、主人公の気持ちなど知りもしないというか、微塵も考えたりしないんだろうな。
「結婚式に出てくれ、約束だぞ」って、鬼畜の要求をする。
鬼だよ。鬼。人の皮を被った鬼だ。
いや、ほんと糞ビッチ女がお似合いだよ。