プラ さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
人間、
舞台はサイバー空間=ユートピアと現実空間=ディストピア。
ほとんどの人類はサイバー空間でアバターとして生きることを選んでいる。アバターとして生きれば、劣化する重い肉体もいらないし、食事などのメンテナンスもいらない。サイバー空間がこの時代の「文明」のようなもの。これが人類たっての希望であり、夢の実現とされている。
それと対比して、地上は非文明のように扱われており、いずれ滅びるだろうとされている。そこには夢も希望もない、いわばディストピア。
そんな「文明」を持たない地上から、高度なサイバー空間へのアクセスがあった。現実空間の人間にはそんな技術があるはずもなく、「楽園」から保安官が派遣された。
フタを開けてみると、サイバー空間にハッキングしていたのは、実は「人工知能」であった。人類が現実世界を離れて100年以上が経つらしいが、その間、人工知能はずっと活動していた。彼は人工知能なりに人間の感性を獲得しており、生身の人間と会話することを楽しんでいる。
「彼」の活動内容は宇宙を探索することであった。人類が遺していったガレキの中から材料を集め、現存する人類から燃料となる原料を集め、コツコツとロケットを作った。その過程で、必要となる情報をサイバー空間から得ていただけだであり、彼には全く攻撃の意思はない。しかし、彼のシステムは人類が作り上げたサイバー空間を凌駕するもので、楽園当局は破壊を試みる。
現実世界・サーバー空間含めて、夢を追いかけている姿は最も「人間らしい」ものであり、それに惹かれた一人の保安官の女と一人の男が、彼の夢のために当局に反抗してまでも尽力する。
結局、彼は宇宙への旅のスタートに成功する。その際、彼は二人を誘うのであったが、二人は断った。男は今まで通り地上での生活を続けたいがために、女は現実世界を知るために。