蒼い✨️ さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
異世界はガラケーとともに。
アニメーション制作:SILVER LINK、CONNECT
2018年1月 - 3月に放映された全12話のTVアニメ。
原作は、「小説家になろう」に連載していたweb小説を富士見書房からの書籍化にあたりアレンジされたライトノベル。
原作者は愛七ひろ。『月刊ドラゴンエイジ』にて、漫画家・あやめぐむ作画のコミカライズ版が連載中。
監督は大沼心。
【概要/あらすじ】
鈴木一郎(29)はプログラマーである。
休日出勤でオンラインゲームのデバッグ作業のデスマーチの真っ最中であり、
クライアントに対する納期に追われ複数のゲームの対応作業を同時に進行していた。
『社畜と笑わば笑え』
『今は睡眠こそジャスティス!』
作業を終え納品完了した鈴木は30時間ぶりの眠りについた。
『ここは…夢か…』
鈴木は岩だらけの荒野にいた。
視界にはゲーム画面みたいなメニューやアイコン等が宙に浮かんでいて、
名前は自身がゲームで使っていたサトゥーになっていた。Levelは1だった。
何かが近づいてくる。デバッグ作業で実装した初心者救済の使い捨てアイコン「マップ全探索」
を使うと敵を示す赤い点が近づいてくる。総数300のLevel50前後のリザードマン他。
集団で矢を射掛けてくるリザードマン共。サトゥーには手に対抗手段があった。
同じく初心者用の使い捨てアイコン「流星雨」×3。使うと敵は、ほぼ全滅した。
生き残ってたリザードマンを瞬殺したことで、自身の異常なパワーアップに気づく。
確認すれば、Levelはカンストの310。お金も財宝もザックザク。(流星雨でボスも倒してたっぽい)
ずっと気づいてなかったが、この世界に来たときに高一にまで見た目が若返っていた。
所持するスキルポイントは3100。スキルポイントを振ることでゲームみたいに各技能を強化可能というのを確認して、
とりあえず、サトゥーはマップを頼りに人がいそうな場所を目指すのだった。
【感想】
なろう+書籍版は未読。漫画版は6巻相当まで既読。
異世界転生ってワンパターンなものが多いですね。
作者の歪みなのか読者への媚びなのかは知らないけど、
藤子・F・不二雄先生のウルトラ・スーパー・デラックスマン的な主人公を、
なろう作家ならこう扱う!的なジャンルになってますね。
現実と同じ触感を持ったMMORPGみたいなファンタジー異世界にて、
主人公が初期から最強で、技能なんてアイテム扱いで簡単に身につけたり他人から奪ったり。
主人公が異空間に無限倉庫を持ち、HDDのファイル感覚でアイテムの収納が出来る。
作品によっては異世界商店でAmazonにポチる感覚で何でも道具が手に入る。テンプレだらけ。
最強主人公が無双をして + 女の子にもてもてのハーレム展開
地球のものを異世界に持ち込んで主人公すごーい!と褒められるという作品が、
雨後の竹の子の如くに漫画化された、なろう作品に溢れかえっている。
場合によっては、転生させた女神が主人公に土下座するものまである。
主人公が甘やかしに甘やかされて傲慢な正義執行者になってて作者の分身みたいな作品も珍しくない。
作者のルサンチマンを発散する道具として貴族を悪役に見立てて、ぶっころすのだ。
孤児や奴隷が主人公に懐いて同行するというのも定番ではあるが、
男主人公の被保護者が美少女であることが圧倒的に多く、男の子を引き取るなんて見たこと無い。
結局は人助けは建前でハーレムを作るための美少女奴隷で、それは主人公が気持ちよくなるためのテンプレ。
女キャラを助けることが作者や読者が気持ちよくなるためのテンプレ。女キャラは鑑賞用のペットなの?
と作者に疑問をぶつけたくなることも、よくある。
この作品では主人公サトゥーが独り善がりの傲慢でないだけマシで、ストーリーは割と日常寄りで異世界旅行ものっぽく、
ほのぼのしてるんだけど、女キャラが見てくれだけで個性のない人形みたいなのが良くないね。
話が進む毎にロリっ子やら奴隷やら主人公に惚れる女性キャラが雪だるま式に増えていくのだけど、
主人公を好きでなかったり見てくれが悪ければ、其処にいる意味はあるの?って感じ。
無邪気だったり純粋であることだけが良いことのように、彼女たちに個性や魅力や掘り下げがあるわけでもなし、
人柄とか考え方が練られてるわけでもない個の薄さが致命的。ぶっちゃけて言えばアクセサリー以外の役割が無い。
唯一自我のあるアリサも、二次元界隈じゃ珍しくもないキャラだし、
魅力的な登場人物を考える力が作者に足りてないかな?個人的な主観だけど。
この作品ならでは!での独自な売りがないテンプレしか無い観てて退屈なアニメだったので、
高く評価することは難しいかな?
なろう世界がテンプレだらけでも、独自性をそのへん頑張ってる人気作も存在しているので、
もう一息頑張って話を作って欲しいかな?と思いました。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。