桶狭間スイッチ さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
かなり面白い
結構デリケートな「自衛隊」と「異世界ファンタジー」の融合ってダイジョブか?と思ったけどバッチリハマってた。
流れは蛮族と開戦、一方的な武力蹂躙。
役人に踊らされる現場、世界との領有権闘争という構図。
現実に存在する部隊を題材に、戦争モノなんだけど、バンバン殺す。むっちゃ殺すw
いくら敵とは言え逃げ場無い弓持った人達に機銃掃射とかウハウハやん。
女こどももちゃんと業火に焼かれて死んだりする。
今一度言うが現実に在る軍隊を題材にしたアニメでだ。
ただのバトルものとは違い、文明の違いはあれど互いの世界に「行政」と「世論」を反映させ、国内の情勢を風刺してる節も散見される。
戦闘地域に駆り出され異界の地でも自国の正義に基づき人道支援をする自衛隊を、
武力行使では?難民虐殺では?との証人喚問。
イラク派兵の時や、日本の頭上をミサイルが飛んでも、某学園の地盤精査に不備があるのではとトンチンカンな質疑に、8割の時間を割いたかの野党を彷彿とさせるし、
ロリっ子におじょーちゃんと窘められるような、鼻で笑う国会質疑が現実でもマジであるから困る。
劇中首相が三度ほど変わるが、無能に見せてても、国益、国民を守る為の判断をちゃんとしているとこなども好感。
敵国も勝てない戦を避ける講和、侵略を阻止する戦争。どちらも王政のトップとして国を守る為の正しい判断をしている。
登場人物みんなにちゃんと信念が垣間見え、
どういった行動理念での反逆か、従属か。
身近な裏切り、同盟、各々の葛藤や人情、全てに一応説明が付いてるのでシナリオ上の苦痛が無かった。
あとなんちゃって作画レベルが高いし、不釣り合いなファンタジーを高次元で融和させてる。
ドラゴンとエルフ居なくても全く問題なく進行出来たなぁは内緒。主軸の内あのメンヘラだけ空気だったし。
ついでに二期も書くが、此方はそれほどでも。
風呂敷広げる割にやってる事狭いし、とっ散らかっちゃってる。
最後に文句としては、若干自衛隊賛美が過ぎる。
難民救護、人道支援、軍事大国と肩を並べる精鋭は頷くが、
如何せん戦争時の犠牲が少な過ぎる。
蛮族と言えど十字軍相手に歩兵をぶつけたら、そりゃまぁまぁ死ぬはず。
けど犠牲0で生還。
疑問点はそんぐらい。
近代国家はこんな戦闘しないとか、国民数万死んだら核でチャンチャンとか野暮はナシ。