ぺー さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
POPは正義…でよろしくてよ
当時の私にとって久々にジブリとディズニー以外のアニメを観たかもわからん作品。
小学生(当時)の息子がどハマりしちゃって、小説&Blu-rayを購入。
ちょっと上世代の学生さん達はブームの発火点になりました。
ついでにじいさんばあさん達にも好評。
…と打ち抜いた世代が全方向だということだけで賞賛に値します。
一つの観方を強いる作品だと層は限られメガヒットは難しく、これは観た人様々幅広い層のそれぞれ共感するポイントを喚起させる懐の深さがあったということなのでしょう。タイトルのとおりです。
初見よりも2回目3回目が面白いです。
{netabare}大事な人。忘れたくない人。忘れちゃダメな人。{/netabare}
大切な人を否が応でも想い出すんじゃないでしょうか。今隣にいる人ともいろんな偶然が重なってここにいるんだと思うかもしれませんね。
{netabare}「縒り集まってかたちを作り、捻れて、絡まって、時には戻って、途切れて、また繋がり...」
「それがむすび。それが時間」{/netabare}
物語の土台はおばあちゃんですね。しっかりいい味を出してます。良い大人が出てくる作品は深みが出ると勝手に思ってます。もともと仲間内でワイワイといった横に広がる物語よりも、親や子だったり時間軸を意識した縦の繋がりをを意識した作品を好みます。今回は時間という視点でした。
あと、どうなんでしょう。中だるみのようなものは感じませんでした。
物語の展開、時間の配分も按配が良かったと思います。
以下、ネタバレなのでまだの人は見ないでくださいね。
{netabare}
■導入-
彗星の映像、主人公たちのモノローグからの入り。どうやら入れ替わってると当人たちが自覚して前前前世が流れるまでちょうど30分。田舎の風景が綺麗なのは当たり前として、東京がこんなに綺麗だなんて!と初新海作品だった私には衝撃でした。実際の風景よりも綺麗といったほうが正しいかもしれないですが、「あー、今いる場所は実は素敵なとこなんだ」と。
■起承転結での“承”の部分
ドタバタ笑える要素も残しつつ、ご神体に口噛み酒を奉納しにいく道中でのおばあちゃんの語り。奥寺先輩と瀧のデートが失敗してからのなんか不穏な空気が流れての歩道橋シーンで45分経過。ここまでで伏線を巻き終わった感じでしたね。退屈なシーンはなかったように思えます。そしてやっとラブの要素も出てきました。魅かれてるのを自覚して行動に移したのは女のほうで、連絡取れなくなってから自覚する男というのもリアルで良いです。皆さんご存知の通り、失って初めて気づくってしょうもないことやりがちなのが男ですからね。王道ともいえます。
■“転”
瀧が飛騨に向かって、糸守に辿りつき、口噛み酒を口に入れたあたりで1時間経過。・・・えーと、、、びっくりします。
残り45分あとはノンストップです。
{/netabare}
個人的なところを申せば、
君の名は。で新海誠監督の存在を知りました。2016年そう、俺が深夜アニメと出会う前!
RADWIMPSも有名な悠木碧さんも知りませんでした。
作画監督がジブリ出の凄腕だとか、「あのはな」の人がキャラクターデザインの人だとか知るのはだいぶ後の話です。そもそも「あのはな」も知らない時にこの映画を鑑賞しておりました。
アニメど素人の私だからこそ楽しめた側面もあったかもと思ったんですが、その後そこそこ深夜帯の作品を観た後でもやっぱりおもしろいですね。
ジブリ・ディズニー以外のアニメを観る機会はそうそうないです。ヲタと一般人を繋げることのできる稀有な作品のひとつと言えるでしょう。
きっとみんな言葉に出して言ってないだけでアニメは好きなのさ(^_^)v
視聴時期:2016年 劇場にて その後複数回
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2018.09.08追記
{netabare}瀧くんが三葉の掌に書いた文字の内容にぶわーっとなった(語彙力)。子供の手前、泣くわけにはいかんと踏みとどまる。あれきっと名前書いてたら消えてたんだろうなぁ。瀧くんGJ!{/netabare}
2018.01.23 初稿
2018.09.08 修正
2020.10.25 タイトル修正
2021.05.30 修正