剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
怪獣vs巨大ロボ は、永遠に男の子の浪漫
[文量→中盛り・内容→感想系]
【総括】
日本アニメ(ーター)見本市の作品群。監督は「サカサマのパテマ」などで知られる「吉浦康裕」さん。レビュタイ通りだが、怪獣と巨大ロボの対決を迫力たっぷりに描いている。特撮好きなら、間違いないだろう。
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「発電器官をもった怪獣が、発電所の役割をしている世界」という、ワンアイディアが光る。
そんな怪獣を倒すため、どこからかやってきた巨大ロボ。重量感や迫力は、すごくよく表現していた。
気になったことは2点。①ロボはなぜ(人類の役にたっている)怪獣を倒しにきたか。②最後に少女が言った「あつい」にはどんな意味があったのか。
①は、何らかの思想的なものかもしれない。電力インフラを(大型、小型の)怪獣の発電に依存している社会は、どう考えてもイビツで不安定だ。それを正そうというのだろうか? しかし、この世界に怪獣にかわる発電機関があるかは明示されていない。そんななか、怪獣を倒すことは正しいのだろうか? 私はむしろ、あのロボが、怪獣を「解放」しているようにも感じた。囚われの身となり、本来の力を奪われている怪獣の本来の力を引き出そうとして、ケンカを吹っ掛けているように思えた。それがなぜか、は、勿論分からないけれど。
②は、普通に考えたら、電力がなくなったことで、あのスーツの機能が停止し、暑くなったのだろう。ということは、この世界は、私達の世界より気温が高いのだろうか。もしかしたら、地球温暖化がどんどんと進んだ先の世界かもしれない。でも、「あつい」は「熱い」とも考えられる。これまで人間に囚われ、本来の力を封じられていた怪獣の大暴れに対し、「熱さ」を感じたのかもしれない。
いずれにせよ、これは短篇だけで描ききれる作品ではない。ぜひ、長編映画で観てみたい。
{/netabare}