退会済のユーザー さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
初見印象:◎ その言葉の「意味」を知る為に・・・
(第一次世界大戦っぽい)戦争が終わった(欧州のような)世界。
アンシェル王国(フランスがモデル?意味としてはフランス語の「虹」かな?)。
心を持たない少女兵士・ヴァイオレット。常に上官であるギルベルト少佐と行動を共にしていた彼女が目覚めたのは、日の明りの差す病室。
両腕は戦地で失い、代わりにアダマン金で出来た義手が付けられていた。リハビリ代りに報告書執筆中,訪ねてきたホッジンズ(元)中佐。
ギルベルトにヴァイオレットの今後を託されたというホッジンズについてゆき港町ライデンに赴くヴァイオレット。
ギルベルトの信用できる縁戚「エバーガーデン家」がヴァイオレットの身元引受人となり、彼女はホッジンズが運営する民間郵便サービス「CH郵便社」で働くことに・・・
心無いが故、戦場では命令に忠実・恐れを知らず砲弾の雨や弾幕をかいくぐり、自身が傷ついても痛覚はあるがそれに伴う「恐怖・嫌悪・不安」は感じてないようで、敵を容赦なく・・・(ギルガメス軍かバララント軍が欲しがりそうな理想の兵士?)
戦争が終わりギルベルトの命令でしか生きてこなかった(ような)ヴァイオレット。(しかしギルベルトは・・・)
CH郵便社で自動手記人形(字が書けない人の為の代筆サービス業)の仕事を望むヴァイオレット。それは今まで知りえなかった人の心や気持ち、そして何よりもギルベルトが言った言葉を知る為に。
「知りたいのです!・・・・『愛してる』を、知りたいのです」
あ、アレ?目頭が熱くなってきちゃった・・・
もう相変わらず妥協を許さない仕事ぶりの京都アニメーション。
上質な映像は、年末か来年あたりに総集編映画のために、予め作ったかのようですね。(今までの京アニのパターン?)
〇序盤からTVアニメとしては贅沢な映像。
〇粋な演出とセリフ。
・ギルベルトのことをヴァイオレットに話せないホッジンズ。(両手をズボンのポケットに入れて言葉を濁す。言えない、言いたくないという表現でしょうね。だって、恐らく彼はもう・・・)
・ホッジンズ「君は自分がしてきた事で、どんどん体に火が付いて燃え上がっていることをまだ知らない」。ガス燈の炎をと重なって意味深な雰囲気に。
〇それに合わせて更に雰囲気を盛り上げる良質なBGM。
〇謎の伏線とこれからの期待。(ヴァイオレットの生い立ちや、彼女に待ち受けてる運命?)
ヴァイオレットが『愛』を知った時、ゲシュタルト崩壊しやしないかと・・・ドキドキして不安だけど、イイ話になって欲しいものです。
2018.04.05
【視聴終わって】
今回もイイ仕事の京アニでした。美麗な画面、上質な音楽のしらべ。「手紙」というキーワードで様々な心情が綴られるドラマとイキな演出。
ギルベルト少佐の「命令」が自身の生きる意味と思ってた(のかな?)冷徹だったヴァイオレット。色々な人々と出会い手紙を代筆することで段々「心」が芽生えていく展開は時折、涙腺緩まされました。
あざとすぎ、説明不足と揶揄するアンチ傾向な方々もいらっしゃるようですが、ソコは『想像力』で補いましょうよ・・・
まだまだ謎(ディートフリートがどこからヴァイオレット拾ったとか?逃げ延びたメルクロフ准将の行方とか?)が回収されないまま一旦〆となりましたが、「新作決定」らしいので是非そこのところを映像化してほしいところです。