ニワカオヤジ さんの感想・評価
2.9
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 2.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
根本的な設定の説明がないのに無駄な設定てんこ盛り。 めずらしく真面目な考察を追記
シュタゲと比較している人が多かったのですが、一番大きな違いはシュタゲがSFであるのに対し、本作は限りなく子供向けに近いファンタジーであることです。
{netabare}異世界に召喚された理由、タイムリープする理由など世界観の大本となるところの設定が最後まで説明されないのでモヤモヤしたままです。 {/netabare}
あと無駄、というか別に要らない設定が多いのも気になります。例えば、 {netabare} 白鯨の霧にのまれるとその存在自体が消えてしまうこと。別にこの設定、無くても本筋に全く影響しません。全く不要なキャラクターも多数いますね。 {/netabare}
なんだか、いきあたりばったりに思いついたアイデアを詰め込んで、整合性が取れなくなっているようです。原作はまあ独りで作っておられるのでそれで良いですが、アニメにするのだったらもう少し練ったら良かったのに、と、面白いところもあったので惜しいなと思いました。
皆さんのレビューにはレムが魅力的なのが救い、という意見が多いですね。確かに魅力的です。が、{netabare} エミリアにも言えることだけど昴のこと好きになる理由が弱い。むしろ嫌いになりそう。つまり二人ともチョロ過ぎ。だから昴が嫌われるんじゃないかな? あと終盤にリタイアして、エンディングにも全く出てこないって、昴もだけどスタッフもひどくね? {/netabare}
※2020年6月10日追記
酷評しすぎたので禊ぎとしてレムとラムの見た目の違いについて、真面目な考察をします。
めっちゃ長い上に作品と全く関係ありませんので、遺伝学に興味のない方はスルーしてください。
常染色体優性遺伝、X染色体関連遺伝、表現型、Lyon現象など遺伝学的な一般知識は説明を省きます。
ラムとレムは双子というのが公式設定です。知らない人がみたら瓜二つなので、一卵性双生児であるという前提で考察します。
見た目に違うのは
①目の形(ラムがつり目、レムが垂れ目)
②髪の色
③胸の大きさ
だけと思います。角の有無もありますが確かどっちかの角が折れたはず。
一卵性双生児は一つの卵細胞が受精後に二つに分かれたものなので、遺伝子情報は全く同じで、その後の環境的な因子が異ならなければ、全く見分けがつかないまま成長するはずです。
①目の形については、ラムの方が性格がきついので、常に目をつり上げているうちにつり目になったということで環境因子による違いと考えることができます。
しかし、②③については遺伝子によって規定された表現型であり、環境で変化するものではありません。ましてや二人はほぼ同じ環境で育っているし。
②③とも一般的に考えるならば親と似ていることが多く、常染色体優性もしくは劣性遺伝のはずです。
②の場合に、髪の色を規定する遺伝子が1対しかなく、赤が優性、青が劣性と仮定し、更にレムラムが双子でなく普通の姉妹の場合は、両親は赤と青、赤と赤の組み合わせになります。
しかし、一卵性双生児の場合は絶対に遺伝情報が同じなので、対立遺伝子という考えでは矛盾が起きます。特に③胸の大きさについては同じ大きさになるはずがラムだけ小さいのは不憫過ぎます。
そこで、双子でも表現型が異なる理由として残るのは、X染色体に②③を規定する遺伝子が存在するということです。
X染色体はLyon現象により、二つあるX染色体のどちらか一方だけが活性化しもう片方は休止状態になり、どっちが活性化するのかは確率の問題です。よって、頭髪に関してはレムは青の遺伝子が多く活性化、ラムは赤。胸の方はレムが乳腺組織が増える遺伝子、ラムはあんまり増えない遺伝子の方が活性化した結果と考えれば矛盾しません。
たぶん、髪の毛をめっちゃ近くから見たら、レムにも赤い髪が所々混じっていることでしょう。
なお、この現象は三毛猫がほとんど雌である理由として有名です。興味があったら調べてみてください。
それにしても、ラムが確率的に貧乳になったのが不憫・・・