タマランチ会長 さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
映像は素晴らしいが脚本が残念過ぎなのは相変わらず
11話、最終話、すごく盛り上がりました。女の子たちの世界を滅ぼしても友達を救いたいと思うほどの友情、まさに、命は地球より重いという思想を体現していました。終盤の神樹様との対決、静かで神々しいせめぎ合いと、優奈の本音を引き出した東郷さんの捨て身の行動、最後のバーテックスとの戦いもスケール感が半端なく、圧倒的な映像でした。
しかし、ホント脚本が相変わらずクソです。設定からしてダメダメ。自分は全然この世界観に入り込めなかったんです。なぜなのかというと、例えばまどマギは、現実世界で僕たちの知らない場所で魔法少女が戦い、世界を守っているし、アルスラーン戦記のような戦記物やガンダムのようなSFでも、創作世界とはいえ時間軸で現実世界とつながっているからどこか共感できるのですが、結奈の世界はここの舞台となっているバーテックスに囲まれた神樹様の守る世界というのは、我々の暮らす現実世界とつながっているようには思えないんですよね。だから所詮他人事だし、神樹様の世界が滅ぼうがどうでもいい感じになってしまい、結果的に展開に入り込むのに気合が入らない感じでしょうか。
最終回の展開も、結奈は自分が犠牲になれば世界が救えるということで生贄に了承したはず。しかし、間際になって死にたくないとキレて相手を一刀両断、世界は救われました???お~~い、最初からそうすりゃよかったんちゃうの?って感じのご都合主義。なにこれ結局変な宗教団体が間違っていて、それに反抗したって話なのか??ホント分けわからんかった。
これだけ都合主義であきれ返る脚本で、映像だけでここまで盛り上げることのできるスタッフの力量には感服します。
これ書くためにウィキ覗いてみたんですが、本作は日本の四国が舞台で、神様が怒って世界を炎に包んで滅ぼそうとしたけど、四国の土着の神様が神樹様となり土地と人を守っているって設定だったみたいですね。へぇ~~とは思いましたが、全然伝わってきませんでした。
最後に、もうこのクソ設定とご都合主義の脚本はさよならして、その優秀な技術をもつスタッフは次回こそよい脚本でよい作品を作ってほしいと願うばかりです。