Dkn さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
『JOKER_GAME』
ProductionI.Gが手がけるスパイアニメ。
既刊4巻。第30回吉川英治文学新人賞受賞、第62回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した、
著:柳広司のスパイ小説が原作。wiki情報
前年には映画化もされている人気作。
第二次大戦中のスパイ養成学校「D機関」
専門的な知識や、語学、女の扱いまで叩きこまれたスパイ達が活躍するスパイもの。ミステリージャンルも含む。
1~2話で、前編,後編に別れた「ジョーカー・ゲーム」と言われるカードを含んだゲームがあります。
そのゲームで作品の趣旨と雰囲気を掴まされ、あとは謎解きも含めたエージェント達の活躍を見守る全12話。
原作の収録順ではありませんが、元々オムニバス形式として繋げていく構成になっている為、問題はありません。
I.Gのアニメなのでクオリティはお墨付きで、ストーリーも素直に面白いを思えるものが多く、サラリと見られる。
時代背景や人物の魅力にじわじわと心を惹かれていくような、落ち着いた魅力を持ったアニメだと思われます。
テーマ曲がダサ・・いえ、無難な感じで。個人的にOP,ED以外は太鼓判を押してオススメできるアニメでした。
諜報機関に属するのは男性ばかりで、票数集めのために女のエージェントを出してもいいだろと思うような
完全なる男性社会なのですが、ジェームズ・ボンドしかりゲストヒロインのような人物は登場します。
男の世界でハードボイルドを地で行くような展開なのですが、ジャンルに反してバイオレンスさがさほど無く、
不快感も無いと思われます。それも作中でしっかりと理由を説明してくれるので違和感なく見られましたね。
キャラクターデザインをTVアニメだと「キズナイーバー」自身の漫画だと「DOGS/BULLETS&CARNAGE」などの、
「三輪士郎」が担当していて、スッキリとした美青年や老紳士に、独特なギョロ目のオジサンや老婆などが特徴。
三輪さんは、どちらかと言うと女性人気が高い作家さんで、ハードボイルドなジャンルですが女性が見ても良い、
というより女性人気が高い気もしますね。内容的には男性が好みそうで、デザイン的には女性といったところ。
良作なのですが、雰囲気やテーマが大人向けと言われるものに該当するかと思いますので、見るまでのハードル
が少々高いのでしょうか。元々落ち着いたアニメが好きな方は視聴済みでしょうが、人によっては食指が動かず
食わず嫌いしていそうな気もします。そんな方にもオススメできる丁寧で見易いアニメだと思いますよ。
知名度よりはるかに面白いアニメです。かなりオススメ。