「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-(TVアニメ動画)」

総合得点
76.9
感想・評価
411
棚に入れた
1786
ランキング
666
★★★★☆ 3.8 (411)
物語
3.7
作画
3.9
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.8

U-NEXTとは?(31日間無料トライアル)

陽巻楽 佐代子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

過去作人気に依存した、良くも悪くも正に「ゆゆゆ」

結城友奈は勇者である一期。
鬱アニメと定評はありましたが僕はかなり好きでした…。

スピンオフ作品として「鷲尾須美は勇者である」、「乃木若葉は勇者である」、「楠芽吹は勇者である」の三つがあるほかゲーム、スマホアプリ、果てはパチンコとメディア進出も活発化しており、いちアニメから一大コンテンツとして成長を遂げてきたことは疑うべくもなく事実でしょう。

ファンを着実に増やす中、満を持しての二期でした。
作品紹介でもすでに書かれておりご存知かもしれませんが、全13話中初めの6話はスピンオフ第1作「鷲尾須美は勇者である」となっています。その後、一期の総集編である第7話を挟んで勇者の章と銘打ち、一期の続編を6話で描ききっています。

前半6話は劇場で先行上映されましたが、これは素晴らしかったです。
原作の小説にうまくアレンジを加え、より分かりやすく・より面白く・より感情の起伏をハッキリとさせていたので喜怒哀楽のギャップを大いに楽しめるようになっています。
劇場限定の曲とアニメ限定の曲があるので両方に見る価値があるのも両方円盤買わせようとしてて嫌らし…いえ、わすゆを濃厚に楽しめる製作陣の粋な計らいですね。


さて。
肝心の総集編を跨いで後半6話なのですが、これが僕はハッキリ言って気にくわない。
明らかに6話でやる内容ではないので、どうしても展開重視・駆け足になっている。
ゆゆゆではよくあることなのかもしれませんが、やはり説明が足りていない。スピンオフなどで世界観や歴史を熟知してなければ理解が追いつかないでしょう。考えることをやめそうです。
これはすなわち、内輪ネタ、過去作ネタの多用にもつながっています。まぁ一連のつながりの中で重要なファクター、背景であることは間違いないのですが、そこでどうにも過去作視聴者に媚びを売っているように感じました。
そして、まぁこれはほんとに僕の個人的な理由なのですが、僕がこの二期を気に入らない最大の理由は、一期で僕が愛したゆゆゆがなくなっていたことです。
具体的にはネタバレになるので言えませんが、あの「絶望・逆境にか弱い女の子たちが気合で立ち向かっていく」要素がない・もしくは一期に比べ薄く、ただただいたずらに絶望と希望のカタルシスを楽しませるためのストーリーになっていたような気がしてなりません。
鬱アニメが見たければ間違いないでしょう。が、僕はこんなゆゆゆは見たくなかった。

ゆゆゆという一大ジャンルに関わる問題、天敵バーテックスたちとの戦いに一応ピリオドがつくため、一期やスピンオフで興味を持たれた方は見るべきかもしれませんね。多くの伏線や裏設定など、考察する要素は大いにあります。


しかし、初見の方にはわすゆで視聴をやめることをおすすめします。
一期の感想でも似たようなことを書いた気がしますが、6話までで新規の視聴者を集めてそこから一気に突き落とすのを狙ってるんでしょうか。


長くなりましたが、しっかりと落とすところまで落としてからのハッピーエンドという「良い意味でのゆゆゆらしさ」と説明不足、御都合主義のガバ展開といった「悪い意味でのゆゆゆらしさ」に過去作要素や物語全体への解答といった要素を加えた、二期の名に恥じぬつくりになっているとは思います。

僕は気にくわないですけど。


最後になりますが、作画やop・edなどのストーリー以外の要素は抜かりありませんでしたね。
好きなシチュはゆうみもをかりんちゃんが遠目から悲しそうに見てるのをそのっちが優しく包む…みたいなやつです。
いつふうは聖域です。

投稿 : 2018/01/07
閲覧 : 212
サンキュー:

8

結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-のレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。 あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら
結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-/-勇者の章-のレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら こちらのフォーム よりお問い合わせください。

陽巻楽 佐代子が他の作品に書いているレビューも読んでみよう

ページの先頭へ