藤乃 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
狼と香辛料
中世ヨーロッパ的世界を舞台に、狼の化身である少女と青年行商人の道中で起こる事件と経済活動を描くファンタジー。
ヨーロッパの民族音楽のような旋律の音楽が世界観にマッチしていて印象的です。儚げなOP「旅の途中」も素敵。
EDのかわいらしい絵は好きですが、全体的な作画に関しては特筆することは特にないかな。
賢くて駆け引き上手でありながら、わがままでツンデレ、そして寂しがりやのヒロイン狼少女ホロがとても魅力的です。
もふもふの尻尾と耳が生えていて、尻尾を振ったり耳をぺたんとさせたりして、表情豊かでかわいらしい。
神と呼ばれる存在のホロが廓詞なのは気になりましたが、ホロのキャラクターを上手に表現していると思います。
そんなホロと主人公ロレンスの言葉巧みな軽妙な掛け合いや、付かず離れずの甘酸っぱい距離感が見所です。
行商人を主人公にして、中世ヨーロッパの経済、商取引、金融、流通や宗教などが描かれています。
珍しいテーマを扱っていて面白いですが、ストーリー展開にあまり深みがなく、盛り上がりには少し欠けます。
ユニークな設定や世界観は好きですが、演出や脚本にもの足りなさを感じ、もうひとひねりあればと思う作品でした。