吠舞羅 さんの感想・評価

4.3
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態：観終わった

最終話まで見れば満足できる

この作品は最後までみることではじめて満足できる作品だと思います。

途中で話が重すぎて断念してしまったり、押しキャラが退場してしまったことで断念してしまう方もいるかもしれませんが、というか、実際僕自身も断念しかけましたが、なんとか続けてみていたら、最後はほんとうに満足感というか、レクリエイターズロス状態に陥りました。

そのくらい起承転結がしっかりしていていい作品だと思います。

では、細かく書いていきたいと思います。
物語の評価ですが、

これは、満点とはいきませんが、とてもいい内容だったと思います。
４．５点の理由としては、起承転結がはっきりしていること。
たしかに、ある一定層に人気の出そうなキャラクターは退場してしまいますが、最後まで見て振り返ると、あれほどにある種障害となりえるキャラクターがあのタイミングでの退場はいい演出になったと思います。
そして、ラストの戦闘で圧倒的に大人数が退場してしまったのもまた、最終話の展開の速さに追いつかせるためにはいいストーリーだと思っています。

また、そもそものストーリー自体は、途中からある意味視聴者を置いてきぼりにするような、細かい説明が省かれていて、登場人物たちの心情が存分にあふれているような展開になっています。ですが、ここまでを全篇見ていた視聴者はなぜか置いてけぼりにはなりません。まるでそこにいる登場人物かのように、その作品の世界観に引き込まれてしまうのです。それは、そこまでにたくさんの登場人物が退場してしまったり、そこまでの展開に丁寧に時間配分されていたためだと僕は思います。

では０．５点の理由ですが、満足はできます。ですが、満足しきってしまうために、全員が元通りに、という展開を期待してしまっていたり、続編へのつながりがあるのではないかと期待してしまっていたり、気づかないところで、普通のアニメと同じ欲をもってしまうのですが、悪く言えばこれにこたえてはくれない。このアニメ、この2クールという間にほんとうの完結に至っています。これ以外のストーリーはないかのような終わり方でした。

作画については、満点だと思います。もちろんそれぞれ皆さんの好みというのはあるかと思います。
ですが、これは僕にとって満点に値するポイントがあるからです。
例えば、各キャラクターの口角です。
細かいポイント過ぎて、僕の勝手な感情かもしれませんが、この作品のキャラクターたちは、みな一様に笑ったりほほ笑みを浮かべていたりいろんな場面で、口角に影が映っています。僕がこれまでに見た作品で、ある意味不自然にずっと影があるのは印象の中にありません。
この口角の影。どうなふうによかったかというと、
より各キャラクターたちの心情を伝えきれていたとても重要なポイントだとおもいました。
普通よりも、内面にひめた感情や意識の相手が伝わりやすくなっていたんじゃないかなと思っています。

他にも多くの点で書きたいことはありますが、これから先は見ていただいたほうがいいと思いますので止めておきます。

くれぐれも、途中で断念しそうになっても最後まで見てください。
きっと、いい終わり方に感じれることと思います。