剣道部 さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
リアルなロボ、戦争を描き「たかった」。
[文量→中盛り・内容→感想系]
【総括】
ロボアニメの中でも、ミリタリー色強く、且つ、SF要素も強め。オリジナル作品で2クールと、かなり気合いは入れていたんだろうなと思います。
周りで酷評されるほど嫌いではなく、個人的には結構楽しめました(好きなジャンルですし)。まあ、良し悪しでいえば、確かにそうなんですがね(苦笑)
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
例えば、軍隊での生活だったり、ロボットのメンテナンスやシステムの部分だったり、わりとマニアックな部分に焦点を当てているのは好みの作風だった。
2クールということで、複数の勢力の内情や、各キャラクターの内面、関係性を掘り下げられたのも、良かったと思う。
航空技術がない世界観の中だから発達してきた戦術など、見せどころもあった。
が、、、とにかく「細かいところが雑」であり、上記のような部分が正しく表現できていなかった。やりたいことは正しいのに、やりきれるだけの力がなかったようにも思う。
例えば、各所で批判されているアルジェボルンのデザインや理念みたいなものが、「浮きすぎている」こと。
良い例として出したいのが、ガンダムのGP-02S。核弾頭搭載というトンデモガンダムだが、何気にちゃんと設定(裏)があって。
一年戦争で負けたジオンの技術者や科学者達は、ある者は捕らえられ、ある者は逃亡したわけだけど、月のアナハイム社が再雇用先になり、こっそり開発したガンダム。つまり、ジオンが作ったガンダム。連邦は元々、豊富な資源や資金力を背景にした、各戦術や環境に適応する特化型の機体を作るという思想があった(ジオンは汎用性を高めがち)。そこに+して、核を試用するという、勝つために手段を選ばないジオン的な思想があったから生まれたガンダム。デザイン的にも、基本はガンダムながら、顔や足はジオンの流れを組んでいるし。
そういう「流れ」というのが、兵器開発にはあるんだろうけど、アルジェボルンは、技術力的にも制作理念的にも、他の機体とかけはなれ過ぎている、いわば「突然変異」。だから、リアリティがないわけで。
そういう、「とってつけた感」は、様々な場面に散見されていて、裏までちゃんと作り込んでいないんだなということを視聴者に見抜かれたから、やはり低評価をされているんだと思う。実に勿体ない作品。
まあ、アルジェボルンはややミスってしまったけど、こういう作風のアニメはもっと増えてほしいと思っています。
{/netabare}