plm さんの感想・評価
2.8
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.5
状態:観終わった
雰囲気は良いけど展開がダメ
PVの時点では正統派異国風ファンタジーとして期待していた今作
砂上を彷徨う島、未知との遭遇……みたいな独特な世界を楽しみにしていた
■三話で、ああひどい
独特の世界を表現する作品、というイメージを裏切られたのがこの三話
敵の襲撃で急展開、無抵抗で殺戮される人々に泣き喚く主人公
陳腐な戦争バトルモノになってしまった
戦闘指揮も最低レベルで、味方側のトップは集団自決を考えていて
敵側も統率がとれているとも思えない適当な感じ
戦略性や戦術的な魅力もなく、中には快楽主義で殺すやつもいるだけ
絶望を描きたいにしても、主人公がああ悲しい悲しい嘆いているのを横目に
敵兵がゆったり悠長に棒立ちしていて緊迫感もない
目の前で仲間が殺されてそこに敵がいるのに精神論的な会話をしていたり
ともかくひどい
それでこれを見せて一体何を伝えたかったのか
平和ボケしてるやつらは嬲り殺されてもしょうがないとでもいうのか
無情すぎる内容になってしまった
■その後も続く、戦争展開…
それでも雰囲気や映像的には好きで見続けてしまった本作
展開はやっぱり戦いや報復といったありきたりな内容に向かっていく
この作品は「感情」をテーマにしていて、
喜びだけじゃなくて怒りや悲しみっていうのも描きたいんだろうな
ということはなんとなくわかってきた
けれどそれを描く材料として誰かの死を描かないと感動を演出できないんだろうな
というのもまた感じてそこが残念な作品だと思った
■ラストでは
漂流してきた王子が登場したあたりでは
世界の広がりを感じてなかなか面白かった
自分としてはこういう方針でいってほしかった
演出も凝っていたし最後らへんは見ごたえがあった
この先は面白そうだなあという感覚を得られるくらいには良かったが
結局アニメ全体の内容は自分としては残念という点は覆らなかった