cross さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
挫折を味わい壁を越えていく事でキャラクターの成長、グループとしての成長をしっかりと描いている。物語面では間違いなく前作を超えている!!【総合評価:82点】
【注1】ラブライブを無印、ラブライブサンシャインをサンシャインと表記してます
【注2】無印を引き合いに出したレビューとなってます
あの話題となったラブライブの新作
2016年夏に全13話で放送され、2017年秋に第2期が13話で放送されています。
無印から5年後、静岡県内浦を舞台としています。
田舎の女子校 浦の星女学院 の2年生である高海千歌と言う普通の女子高生が無印の主人公達のグループ『μ′s』の映像を偶然観てその輝く姿を目の当たりにして自分も輝きたいとスクールアイドルを始めようと言う所から物語が始まります。
物語の大まかな流れは無印と同じ
第1期は中盤まで仲間9人が揃うまでの過程を描いています。
それぞれのキャラクターが自分自身と向き合い、周りに手を差し伸べられながら悩みや葛藤を乗り越えてスクールアイドルになる事を決意する。
この様子は無印と比較してもサンシャインの方が優れていたと思っています。
途中から無印同様に廃校の危機が迫り、主人公達は自分達のスクールアイドル活動で廃校を阻止しようと動き出します。
サンシャインは無印から5年後とあり、スクールアイドル活動が無印の頃よりも活発になり、全体のレベルが上がっている事もあり主人公達が大きな壁にぶつかります
ほぼほぼ順風満帆に進んでいき挫折と言う挫折もなかった無印と比べて、主人公達の成長やスクールアイドルへの熱い想いなども表現出来ていました。
{netabare}
特に活動が軌道に乗ってきた頃に自分達のパフォーマンスのレベルに対して厳しい現実を突きつけられる8話
皆んなが悲しくなるからと辛い現実を前に気丈に振る舞う千歌のリーダーとしての姿勢
そして、本音がどれだけ悔しかったかを吐き出すシーンは非常に好きですね
ここら辺も挫折知らずの無印では描けなかった非常に良いシーンだった!!
そこからの9話もまた良い話!!
9話まで小出しで見せてきた3年生同士の過去
3年生達のお互いを想うが故に拗れてしまった関係が和解する様
ラストの果南が鞠莉に『ハグしよ』と言うシーンは、一度鞠莉が果南に同じことを言って拒絶されたシーンを思い起こすともう感極まるシーンだった!!
あえて1話から小出しにしていた事もあってあの話は本当に良い話だった!!
{/netabare}
9話を費やして『Aqours』は9人となりますが、やはり9人揃うまでのストーリーとしては無印よりも厚みがありましたね
第1期では、何かと『μ′s』を意識して『μ′s』と連呼しているのが気になると言う意見は結構多かった様にありますが、話の導入が『μ′s』に憧れてと言うところにある以上、『μ′s』を意識した言動をとるのは自然だと思います
無印が大好きだった視聴者からすれば『μ′s』連呼が嫌だって意見もまぁ理解出来なくはないですがね
しかし、序盤から中盤までの『μ′s』連呼も第1期の終盤で『μ′s』を追いかけるだけでは駄目だ、自分達だけの輝きを見つけなきゃと気付きスクールアイドルとしての成長を感じさせる為の良い前振りになっています
無印からサンシャイン、シリーズ物としてゆっくり時間をかけて前作から新作への引き継ぎを行えていたのは好印象
第1期の最終回である13話はまぁ賛否両論でしたね
個人的にもあの最終回はちょっと残念だなと感じてはいました。
終わり良ければ全て良しって言葉、あの言葉って嘘じゃないなって思いました
正直、個人的にはサンシャインは無印と言う地盤ありきながらも、そこを活かした展開と個人としてもグループとしても成長の過程がしっかりと描かれているので、無印よりもサンシャインの方が圧勝だと思っています。
それでも最終話だけならば無印の方が良く出来ていて、最終話だけのイメージで無印とサンシャインの差が一気に詰められた気はします。
かなりサンシャイン推しな自分がそう思うので、無印推しの方にすればサンシャインの最終話は残念な出来に見えてしまうことでしょう
あと全体を通して、無理のある流れや暑苦しかったり青臭かったりするシーンも気になる方は居るかも知れませんね
まぁそこはラブライブってそう言うものって事で気にしないのが吉、細かくツッコミ入れ出すとキリはないです!
そこはスルーして楽しんだ方がお得です!!
まぁ、サンシャインを観てる方は無印も観てると言う方が大多数でしょうからその点は心配いらないかな?
そして、ラブライブシリーズを語る上で外せないのは挿入歌とCGによるパフォーマンスシーンでしょう!
サンシャインの『Aqours』は無印の『μ's』ともまた少し違う色を出せていたと思います。
CGのパフォーマンスに関してもより自然な動きになっていて進歩を感じられました。
勿論、自然な動きと言ってもCGの独特の雰囲気はあります。
実際、無印とサンシャイン、両作品共にライバルとなるグループのパフォーマンスはCGじゃなく力が入っているのだから主人公達もCGじゃなくて良いのにと思う気持ちも正直ありますがね
あと自分、サンシャイン推しのレビューになっていますが、別に無印を批判したいって訳ではありませんので!!
無印は何もないところからあれだけの爆発的な人気を得たのは凄い事です!
そこは間違いなく評価するところですし、それがあってのサンシャインです!
アニメ界における偉業って点なら無印の圧勝ですね。
どうしても無印の偉業やまぁ他の作品でも新シリーズって中々前シリーズと比較した時にハードルも上がってしまい、前シリーズは思い出補正もかかり評価されにくい傾向がありますよね?
そう言った補正なしで観た時にサンシャインの方が物語が優れていると個人的には感じました。
あくまでも個人的意見ですし、もう一度言いますが無印を批判したいって事ではないです!
寧ろ、私、無印も大好きですから!
と言った感じでそろそろ締めますが
無印から物語面を更に深くしたサンシャイン
そんな層が居るかどうかは別として無印を見てサンシャインは観てないと言う方は是非とも見てください!