shunnosuke さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
リアリティとフィクション
五ェ門が"五ェ門"になるまでの物語かっこよかった。冒頭、剣の腕を鼻にかけ、紋付袴に立派な拵えで高飛車な男として描かれている。
{netabare}
そんな彼が居合切りを素手で止められ敗れてしまう。男のプライドを傷つけられ打ちひしがれる五ェ門。自らを見つめ直し、豪華な紋付からお馴染みの姿に、立派な拵えは白鞘に変え修行に明け暮れる。
そして今の「またつまらぬ物を切ってしまった…」を身に付けるに至る…
…訳だが、日本刀オタクなので、白鞘に変えるシーンで嬉しくなってしまった笑笑
「最近、アニメで日本刀が出てこない作品を見つける方が難しい。」と言うくらい見かけるが、主人公の武器だろうと描写がすごく適当な物が多い。
本作は刀を鞘に「キィーーン」って納めたくなる所を、静かにスッと納めたり、部品一つ一つである切羽や鎺をキチンと描いていたり、白鞘に変える時の仕草だったりが「日本刀を触ったことある人が描いてる!」と思わされる拘り方でした!
また、ラストシーンで相手を殺さずに「鞘の内」で負けを自覚させる所なんて、居合の極意のようで痺れました!
こうした細かなリアリティによって「カッケェェェェェェエ!」ってなるような超人的な技のような「フィクション」の部分にも説得力があって、リアリティとフィクションのバランスの良い作品だと思いました。
長々と個人的趣味を語ってしまいましたが、とても良い作品だと思うので是非見て欲しいと思います。
{/netabare}