岬ヶ丘 さんの感想・評価
3.2
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
都合よく不都合、不都合に都合よし
1期に続き視聴。作品の見どころとしては学校存続危機の行方、9人最後のラブライブ、アクアが自分たちの輝きを見つけられるかの3点か。
1期から感じていたことではあるが、全体的にこの作品はメンバーにとってかなり厳しい物語であると思う。もちろん何もかも順風満帆だと、逆境を乗り越えるカタルシスや、仲間の絆を描くことは難しいだろう。シリアスがダメというわけではないのだが、作り手の作為性が強い内容になっている気がしてならない。学校問題も廃校にするという結論はよいとしても、それまでの紆余曲折に一貫性があまり感じられず腑に落ちない点も多い。廃校までの期日が事前に決められているのに交渉の末度々変更・延長され、そして廃校という最初から廃校ありきの展開。何か見えないものに彼女たちが踊らされているようで、少々不憫に感じてしまった。
ラブライブのライバルである、セイントスノーに関しても決勝進出はならずという展開はいいとして、最終的になぜメンバー9人+2人で歌う展開になるのか、など苦しい点があった。どちらにしても全体的に都合よく不都合、不都合よく都合がいい内容が多く、特にラブライブ本編に直接関係のある回で共感できない部分が多かった。ダイヤなど各キャラの担当回は比較的見やすく、むしろそちらの方が内容の締まった回が多かった印象。
最後のラブライブと輝きについては予想していた内容。大事なライブシーンをあえて描かない演出、輝きは何かという抽象的なやり取りはややカタルシスを感じにくかった部分もあった。学校廃校・ラブライブ優勝・輝きの発見・三年生の卒業と、これ以上劇場版で描く内容はあまりない気がする。あとは三年生在校中の過去のエピソードを新規で描くという試みくらいか。
その他楽曲等に関しては2期よりも1期のほうが個人的には好みだったかな。あとは余談だが、千歌のバク転の演出はライブで声優さんが実際にするのだろうか、怪我が心配。