おぬごん さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
思うてたんと違う!!
Fateシリーズの外典(Apocrypha)作品
stay nightが第5次、Zeroが第4次聖杯戦争を描いた作品でしたが、この作品は第3次聖杯戦争の内容で分岐したパラレルワールドを舞台に、
ルーマニアの魔術師一族ユグドミレニア「黒の陣営」と、魔術協会「赤の陣営」による聖杯を巡る7vs7の戦い「聖杯大戦」が描かれます
この7vs7の設定、もう想像するだけでめっちゃ面白そうじゃないですか!
しかも、登場するサーバントも円卓の騎士枠のモードレッド、審判ルーラーのジャンヌダルクを筆頭に、ジークフリートにアキレウス、ケイローン、シェイクスピアといった超大物はもちろん、切り裂きジャックやフランケンシュタインの怪物といった近現代の変化球も揃えたsnやZero以上の豪華な顔触れ!
こんなん絶対面白いやつやん!!
ところが描かれるのは、あるホムンクルスのアイデンティティとレゾンデートルへの葛藤と、それを見守り惹かれる聖女ジャンヌの恋物語
ええ…(困惑)
そんなのいいから聖杯大戦を見せてよ…
でもまあちゃんと聖杯大戦やってた前半は、ジークジャンヌが絡まなければそこそこ楽しめてました
ですが名前も姿も明らかに怪しかった黒のマスター・シロウコトミネとの戦いとなる後半はもうテンションだだ下がり
ジークジャンヌ中心のストーリーに完全にシフトしてしまったのもそうなんですが、それよりも…だって天草四郎ですよ!?
あの超豪華メンバーの英霊に対するのが、日本でも教科書にちょろっと名前が出てくるだけの、ちょっと大きな一揆に担ぎ出されただけの天草四郎ですよ!?
確かに境遇はジャンヌと似てないこともないですし四郎という名前もFate的に使いやすかったんでしょうが、あっちはフランスとイングランドの戦争に駆り出された悲劇の国民的ヒロインで、(経緯はアレですが)カトリック公認の正真正銘の聖人…対比させるのも失礼でしょう…
そんな感情移入できないメイン3人を尻目に、獅子劫モードレッドの息ぴったりコンビやケイローンといった良キャラが脱落していくのは残念でした…
旦那とジャンヌの絡みを6年越しで観れたのはちょっと感慨深かったですけどね
作画は終盤で凄いのを2つ持ってきましたが、正直なところああいうアニメーターのオナニーみたいなのはあまり好きじゃなかったり…
それよりもUfotableのFateと比べた時の、作品全体の雰囲気、質感の見劣りが残念でした…直後にUfotableの刀剣乱舞やってただけに
あと宝具がビームどっかんばっかりだったのも残念
絵的に面白かったのはヴラド3世の串刺しとジャックくらいかな?シェイクスピアは別として
音楽もUfotableと比べると(以下略)
あと特に爆発シーンとか建物崩壊シーンでのSEの軽さが気になりました
まあつまり、私の感想はタイトルのとおりですね…思うてたんと違あああああう!!
〜完全なる余談〜
1クール目のOPはEGOISTの「英雄 運命の詩」
そのサビの歌詞ですが…
闇を祓い進め この身失うとも
恐怖(おそ)れよ 平伏せ 私が覇者となる
…大の大人がよくもこんなド直球に厨二な歌詞を真面目に書けるな!!wwwwww
EGOIST・supercellのryoが初音ミクの「メルト」で世に出てからこの12月でちょうど10年なんですが、10年経っても小っ恥ずかしいくらいに直球な歌詞は相変わらずで、何だか笑っちゃいましたw
いいんです、それでこそryoさんです