ogahiroaki さんの感想・評価
3.6
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
いなりが可愛い。
日常×神社を題材にした作品の中でもかなり楽しめました。
とにかく主人公のいなりが可愛くて、嫌味っ気が皆無の純情ドジっ子キャラは朝ドラヒロインのようでついつい応援しながら見てしまいました。
ギャグ、恋愛、友情、異世界、成長物語と何でもありの要素でも10話に上手くまとめたストーリーはだいぶ駆け足でしたが面白いです。
作品内で印象的だったのはまず小芝居でした。
キャラクターの個性と周囲との関係性が一発で分かるような上手さがあります。
例えば初回、いなりが遅刻ギリギリで神社を近道に使う場面から始まるのですが、鳥居を潜る際の一拍手や申し訳程度の小走り感から急ぎながらも礼を忘れない彼女の人柄と神社の距離感が一発で分かるんですよね。そしてめっちゃいい子だと分かった次に京都弁訛りの優しい声を投入してくるので惚れないわけないです。(全く同じ入り方をする「ぎんぎつね」より導入は一枚上手だったと思います。)
他にも歩く際の腕の振り方、手を合わせて無駄に褒め合う女子トークや、泣きじゃくる手の仕草だったりと、やたらと丁寧な小芝居は見ていて飽きませんでした。(神様がギャルゲーで現実逃避してるのには笑いましたw)
ストーリーで印象的なのはいなりの成長物語の中に力と代償をしっかり入れていたことです。最初はいなりのワガママで神様と出会い能力をゲットし、その後もトントン拍子に都合良く事が進んでいくのですが、終盤は俗世での矛盾と力の代償をしっかり入れてくれたので、最期のオチも素直に受け入れることができました。