DEIMOS さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
四畳半神話を彷彿とさせる湯浅政明監督作品。
あの四畳半神話大系の主要スタッフが劇場作品で再集結!京都を舞台に、女学生の一晩の冒険を面白おかしく、情緒たっぷりに描く。
監督は、独自の前衛的作風を確立した湯浅政明。クレヨンしんちゃんの後、マインドゲームの実験的描写を皮切りに、衝撃的な作品を次々世に送り出してきた。そして、四畳半神話大系にて森見登美彦作品との抜群の相性を示し、本作では、同様のスタッフで、同様のクオリティを発揮。
同原作者の特徴である長々とした「語り」が心地よく、京都の街に響き渡る。細々と散りばめた伏線が、徐々に回収され、小さなカタルシスの積み重ねとともに夜は更けていく。このスピード感と滑稽さが心地よい。今回は、ミュージカルも盛り込んだ。ニヤニヤが止まらない。それでいて、最後は、瑞々しい恋心を前衛的作画表現の中に投影する。
声優には、アイドル声優、人気俳優、歌手、芸人などを幅広く配置。不自然さなく、この世界観にフィットするから不思議だ。全ては、湯浅ワールドの調和の元に。
作画は、言わずもがな、圧巻。コンテには、夏目、大平。作画では、伊東だけでなく、濱田が存在感を示した。