DEIMOS さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
神山健治による近未来SFファンタジー?
神山健治最新作ということで視聴。2020年の岡山が舞台と聞いていたが、冒頭は、ジブリ作品のような夢の中のファンタジー世界から始まる。
全編通して、夢の中の世界と現実の世界が交錯しながら、主人公の母の過去が徐々に明らかになっていく形でストーリーが進む。この二層構造は、あまり新鮮味がなく、ストーリーへの没入を阻害する逆効果をもつように思う。
近未来の科学技術設定や時事ネタなどのディテールと説得力はさすが神山、といったところだが、芯となるストーリーがどうも平凡に見えた。また、岡山を舞台にした必然性も感じられなかった。その土地の地理的特性をフルに生かさないと、聖地化しないのに。(同じ瀬戸内を舞台にした「ももへの手紙」との差は歴然。)
作画とCGの品質は圧巻。クオリティだけでいえば、2017年の劇場作品の中ではトップクラス。ただ、脚本が平凡で、話題性に欠いたのが残念。