chariot さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
青春ってこんな捩れてたっけか?(笑)
オリジナル作品、全12話。
ジャンルは青春、恋愛。
親の仕事の関係で九州から地元神奈川に戻ってきた転校生・泉瑛太。
中学時代の仲間・相馬陽斗や夏目美緒と再会し残り少ない高校生活を送る。
恋に受験に忙しい高校生の青春を描いた作品。
まず観ようと思った理由のひとつに湘南が舞台であるという点がありました。
僕自身は住んではいませんが友達が住んでいたり仕事で利用する事もありよく見知った風景です。
その辺の背景はモノレールも含めて非常に良く描かれていたと思います。
ただ力を入れる部分と入れない部分の差が目につく事が多く、人物等に若干の手抜きを感じたので作画評価4.0に収めました。
物語的な事。評価4.0
飛び抜けて面白い訳ではないのですが序盤は「ふーん」的に観ていたのに中盤から徐々に1週間の楽しみに出来ました。
{netabare}大きな分岐としては小宮さんの登場でしょうか。
小宮さんが可愛い!だけでなく瑛太と夏目の距離を近づけるような遠ざけるような行動力のある子はこの作品にはいなかったので一気に動かす起爆剤として有効に機能していました。
すれ違うふたりともうひとりの構成はキャラの作りのせいかドロドロ感はなく、恋する気持ちと切ない失恋とで青春だなあという感じでよく出来ていたと思います。
多くを語らせず心情を理解させるという僕の好みにはあっている作風だった事も高評価。
ただ1点だけ…
推薦あるのに推薦蹴るってどうなの??
瑛太のせいで推薦枠もらえなかった他の生徒が不憫だし推薦した前の高校の立場とか大丈夫なの??
{/netabare}
キャラの事。評価4.0
主人公である瑛太の性格的なだるさがやや難点。
陽斗を始めとする仲間たち、特にヒロイン3人はどの子もいい子で魅力もあって良かったと思います。
声優の演技。評価3.0
瑛太役の声優さんはあまり経験のない方のようですね。
瑛太がちょっと冷めた感じの男子なので普段の喋りは悪くないと思うのですが大事な場面の演技に不満あり。
{netabare}(夏目がセンター試験に間に合わないかもしれない時の焦った感じとか…経験不足を感じた) {/netabare}
ただこのタイプの男子として普通の会話での間の取り方は悪くなかったと思います。
夏目役の声優さんも新人さんでしょうか。
答辞の読み上げが少し不足気味に感じました。
この辺は温かく見守るべきなのでやや減点に収めました。
まとめ。
あまりドタバタせず穏やかめな作品です。
LINEという最強アイテムがありながら言い出せなかったり言い出す機会を逃したりする辺りは多少イライラする事もありますが基本的には心穏やかに観られます。
登場人物もみんな仲間思いで悪い子はいない世界です。
(夏目の友達の女子が葉月にきついのは気になったけど)
最後も僕個人としては「うん?なんで」と思う所もありますがまずまず綺麗な終わり方をしていますので過激なアニメに疲れたら観てみても良いと思います。
恋愛作品ですが女子目線でも男子目線でもないので男女共に楽しめるはずです。
タイトル:
{netabare}いやいやいや、なんで受験先とか知れ渡らないの。
陽斗と葉月は瑛太たちのお互いの受験について知ってるんじゃないの?
なんで誰も言ってやらないの。
なんで自分らでも言わないの。
瑛太は落ちたから夏目に言えなかった→陽斗たちは「同じ大学だからいつか会うでしょ」と放置?
夏目は呼び出しに来なかった→脈ナシと判断し報告せず?じゃあなんで最後に出てきたし。
こいつらも気が回らなすぎだけど問題は瑛太。
男ならそこは「一緒の大学に行きたくて受けたけど落ちた」と報告&告白すべし。
頑張ってくれた事に感動する…はず。
死別でもあるまいし同じ大学じゃなくても付き合える、陽斗が(今後)証明してくれる。
相手の気持ちを考えすぎて、利己的に関係が悪化する事を避けようとするばかりで素直に気持ちを伝えられない。
そう考えるとやっぱり素直にぶつかって散った小宮さんは偉いと思うわけで…
最近の高校生ってみんなこんな感じなのかなあ。
考えばかり先行して捩れまくって。
本当はすとんと収まる所に収まる流れが出来ているのにすれ違う。
素直に言えるって大事な事だよね。。{/netabare}