Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
キャッチコピーは「青春ラブコメの到達点」。
この作品の原作は未読ですが、イラストをカントクさんが手掛けられていたこともあり、放送を楽しみにしていた作品の一つでした。
もちろん、楽しみだった理由はカントクさんだけではありません。
CASTに金元さん、加隈さんの名前を見つけたからです。
可愛いキャラに大好きな声優さん…もう視聴前から私にとって「特盛」級の作品でした。
だから、ハードルも相当上げて視聴していたと思います。
この物語の主人公は、高校生の時に作家デビューした羽島 伊月…
彼はこの作品のタイトルにもなっているほどの大の妹好き…
彼の「妹好き」の度合いは度を越えていて、妹という設定さえあれば全てが許容されるほど…
例えば、粘着系…人外系など、人としての形を形成しているかなど些細な問題になってしまうんです。
恋愛的感情を抜いて考えると「妹好き」の人は結構多いと思います。
まぁ、普通に家族ですから全然普通の感情だと思いますけど…
でも、その感情はあくまで人として家族の一員だから…という最低限のオブラートはあると思うんです。
そう考えると主人公が妹に対する究極の変態と言われても素直に納得してしまいそうです。
だから彼の描く小説には理想の妹が登場する…
それは全然構わないのですが、この物語は彼の描く小説の内容をクローズアップしている訳では無く、彼と彼を取り巻く人間関係を描いた作品なんです。
そして彼を取り巻く人間関係…そこに妹成分は皆無なんです。
だからタイトルを額面通りに受け取ると、作品とのギャップを感じることになると思います。
そう、この作品は理想の妹が登場する訳ではなく、登場するのは妹が大好きな主人公とその仲間たち…
主人公と同じくらい妹愛に溢れている方には、この設定に少し物足りなさを感じるかもしれません。
でもそうじゃなかったら妹が登場する、しないこと自体が些細な問題だったと思います。
何故なら、主人公を取り巻くキャラが素敵すぎるから…
神々しい輝きを放っているのは、羽島 千尋、可児 那由多、白川 京の三つ巴の存在…
正直この作品を最後まで堪能できたのは、彼女たちの存在があったから…
言い換えると、彼女たちがいなかったら例えイラストがカントクさんでも視聴の継続は厳しかったでしょう。
小説家の日常…これはどうひねってもありきたりの範疇を超える事はありませんので…
そう言い切ってしまえるくらい、この3人は魅力的だったと思います。
羽島 千尋は伊月の弟です。でもこの弟…無茶苦茶女子力が高い上、可愛いんです。
もちろん、こんな無茶な設定が成立するのはアニメならでは…という事は分かっています。
でもアニメなんだから、そんなキャラに愛しさを感じても良いじゃない…と思ってしまうのも、きっと千尋君の魅力のせい…
千尋君もお兄さんの事は気になるようですが男同士特有のBL臭が皆無…というのも魅力を後押ししていると思います。
可児 那由多…伊月と同じ小説家。全裸じゃないと原稿が書けないという、複雑な仕事スタイルを踏襲する彼女は、金元さんの声質がピッタリとハマった女の子です。
普段から自分を何も偽らず、そして何も隠さない彼女は、自分の気持ちのどこまでも真っ直ぐ…
その真っ直ぐがとても気持ち良く、それが彼女の最大の魅力であり武器なんだと思います。
物語の終盤…彼女が垣間見せてくれた素の表情…もう抜群以外の言葉が見当たりません。
そして、白川 京…名前は「京」と書いて「みやこ」と読むそうです。
伊月が少しの間通った大学の同級生…きっと3人の中では一番立ち位置がアウトレンジだった彼女…
でも3人の中で誰を一推すか…と問われたら、迷わず彼女を推したいと思います。
スーパーマンみたいな凄い人ばかりしかいない中で、自分はただの学生…
ただの学生は世の中一般でみれば常識なのですが、彼女の求めた居場所はそんな常識が通用しない世界で常に戦いを挑み続けている人と共存できる場所…
それが自分の気持ちに嘘偽りない本心だから…
素直で優しくて思いやりの塊みたいで…そしてどこまでも一途な彼女…
レビューを書いていて3人の事を思い返しても、やっぱり私は彼女が一番好きでした。
まぁ、加隈さんの演技に思い切り引っ張り込まれていた…という事も大切な要因の一つですけれど…
主人公と三つ巴の日常の一部を切り取った物語…
物語の展開に抑揚はありませんが、その分魅力的なキャラがたっぷりと堪能させてくれる作品です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
オープニングテーマは、ChouChoさんの「明日の君さえいればいい。」
エンディングテーマは、結城アイラさんの「どんな星空よりも、どんな思い出よりも」
どちらの曲も大好きで車の中で聞いています。
1クール12話の物語でした。
私はキャラにドップリ浸かりながら視聴しましたが、きっと他にもこの作品の色んな楽しみ方があるのだと思います。
時々みんなでプレイするボードゲームも粒揃いで面白かったですし…
こういうのってTRPGの部類になるのでしょうか…
そういえば、TRPGから派生してアニメ化された作品もありましたよね。
「ケイオスドラゴン 赤竜戦役」とか「這いよれ! ニャル子さん」もこの部類に入るのでしょうか?
可愛い女の子キャラを思い切り堪能したい方ならきっと楽しめる作品だと思います。