ogahiroaki さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
CGアニメの壁を越えた。
CG、美術、音響、音楽、全てが美しい。
CGが持つ硬さや無機質といった本来なら欠点とされる要素を生物が絶えた世界観や宝石人間という特性に上手く落とし込んで違和感を消し、激しいアクションや捕らわれないカメラアングル、光の反射といったCGの強みを活かした素晴らしい表現でした。
女の子の繊細な心情を表情とアクションを織り交ぜながら表現していた事にも注目です。
一番好きなシーンが3話でダイヤが月夜を走る場面なんですが、飛んだり跳ねたり、顔と瞳に寄せて引いてのカメラで彼女の溢れ出てくる喜びをこんなにも美しくダイナミックに表現できるものなのかと感動しました。
音響にも力が入っていました。キャラが歩くたびに鳴るゴツゴツ音が宝石人間の存在に更に説得力を与えるのですが、この音が妙に心地よくて癖になるんです。低く鈍いリアルな音の中に鋭い”軋む”ような音を混ぜることで不思議な心地よさと新鮮さが生れていました。
音楽は葉加瀬太郎のようなリズミカルなパーカッションとバイオリンのメロディが特徴的です。そこがFFっぽく聞こえたんですが、良い意味であの作品のクリスタルと宝石人間の輝きが結びついたので個人的にはとても良かったです。iTunesのビジュアライザのような美しい映像とテクノっぽいYURIKAの「鏡面の波」が流れるOPも最高でした。
今まで硬くてどうしても好きになれなかった日本のCGアニメですが、その壁を越えた素晴らしい出来の新時代CGアニメ作品だったと思います。