おぬごん さんの感想・評価
3.0
物語 : 2.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
設定は魅力的なのに、話もキャラもどんどん安い方向へ…
秋田書店のファンタジー少女誌「ミステリーボニータ」連載の漫画が原作
個人的に注目しているイシグロキョウヘイ監督に、『いぬぼく』『変猫』『たまゆら』など可愛い絵に定評のある飯塚晴子のキャラデザ、横手美智子の構成に製作はJ.C.STUFFと、恵まれたスタッフ陣に加え、
原作者の梅田阿比先生の作品を少年チャンピオン時代に読んで注目していたので、期待の一作でした
梅田先生の過去の作品では繊細で可愛くどこかエロティックな絵、不気味な雰囲気や独創的な設定が魅力的な一方で、キャラや話は平凡でもったいないという印象でした
チャンピオンで読んでいたのは10年近く前ですので、アニメ化まで辿り着いた本作はどのようなものかと期待していたのですが…
残念ながら、本作も設定や世界観が一番の魅力で、話やキャラは平凡以下でした
設定およびストーリーは「砂の海を行く舟(?)『泥クジラ』で暮らす超能力『サイミヤ』を持った人々が、まだ知らない外の世界に触れ泥クジラやサイミヤの謎が明かされていく」というもの
設定・世界観はアニメとしての画の力もあり非常に魅力的でしたが、明かされる謎に意外性が皆無
ここが作品として一番の見せ所のはずなのに、全部どこかで見たようなものでした
話の展開やキャラの心情描写も平凡で、正直3話くらいからずっと退屈でした
それから安易によくある安っぽいキャラクターが出てきたのも大きな失策だったと思います
特にピンク髪の戦闘狂のあいつね。あいつのせいでA級ファンタジーが一気にC級に堕ちた感じ
あとはCV神谷の眼帯とか、CV石田の敵ボスとかもテンプレすぎて何とも…w
『東京喰種』とかもそうだったけど、安易に流行に乗ったような尖ったキャラを出しても作者の力量不足が露呈するだけで雰囲気ぶち壊しちゃうと思うんですよね
イシグロ監督はどちらかというとストーリーをしっかり魅せる監督だと思っていましたが、本作では世界観を魅せて雰囲気を作り出すだけで精一杯だった印象
飯塚晴子のキャラデザは素晴らしかったです。原作の絵の可愛さを見事に落とし込んでいたと思います
昔期待してた漫画家のアニメ化作品ということで注目していたんですが…良くも悪くも昔と変わっていなかったようで残念でした