Keiner さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
二期への序章、質の高いラブコメ
一期が起承にあたり、二期が転になっています。
一期は丁寧な人物紹介と、日常コメディが中心です。
変わった部活動の中で、新キャラを投入しつつ単発の課題を解決していくタイプのストーリーで、割と王道。本筋である、メイン三人の関係には大きな変化は訪れないため、イントロとして位置付けるべきでしょう。
すごく不器用で面倒な性格をしている三人のリアルな心の交流が魅力で、特に主人公のとことん捻くれた、というか拗れた性格が印象的です。「友達」、「普通」、「成長」、「青春」といった、リア充的思想に対して真っ向から抗議する姿勢はどこか爽快で、好感を持てます。一期ではこの側面が特に強いと感じました。
不器用で人付き合いの苦手な完璧美少女、なぜか主人公を気にかけてくれ、尊敬してくれるリア充グループの朗らかな美少女、とヒロイン二人はなんともオタクの妄想感がすごい設定。しかし、この記述で語りつくせない複雑な心理、感情が話が進みにつれて見えてきます。
表面的にはいかにもな設定のラノベヒロインを、とことんリアルに人間らしく描くことで、彼女たちは、リアル特有の面倒臭さを持っていると感じます。これが彼女たちの単なるキャラ設定を超えた魅力となって立ち現れてくる。すごくうまい描き方に感じました。
ともあれ、基本的にストーリーはよくあるラノベラブコメと変わりません。二期ではより三人の人間関係にフォーカスがあたるので、そこからが本番といえるでしょう。
正直、二期は私にとって、衝撃的と言っていいほどの作品です。どう書いてもあの魅力を表現できる気がしません。
この作品は本当に素晴らしいので、見ていない人は、ぜひ見ることをオススメします。