takumi@ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
湯音ちゃんの魅力に日本の誇りを再確認
19世紀後半、パリのとある鉄工芸品店に長崎の商家から奉公に来た
日本人の看板娘 湯音が、そこで出会う人々とのあたたかい交流の中で、
日本とフランスの文化の違いや考え方、習慣などの違いを知り、
少しずつ周囲と影響しあいながら成長していくというお話。
日本からフランスに「奉公」に行くというのがまず驚きで。
留学するというなら多かったと思うが、奉公というと意味が違ってくるからね。
言葉が多少話せる程度じゃ、不安も大きいはず。
{netabare}
それだけに、何か事件が起きるのではと心配してしまうのだが、
奉公先の人たちも、街の人たちも、みんなやさしい。
{/netabare}
また、湯音の奉公先である鉄工芸品のお店が入っている、
パリのギャルリー・ド・ロアの街並みも、きれいだった。
主人公の湯音は日本人形みたいな、いや日本人形を超えた可愛さで。
黒髪のショートボブに和服という姿が、文句なしに似合いすぎ。
それにあの慎ましさ、芯の強さを秘めつつ相手を思いやる優しさ!
コンコンと小さな音を立てて小走りに歩く下駄姿や、揃えた手のかわいらしさ。
これぞ大和撫子ではないか・・と、すごく新鮮に映った。
文化や食べ物の違いから、戸惑いも隠せない彼女だが、好奇心は旺盛で。
そんな眼差しがまた微笑ましく、少し強情な性格も許したくなる。
また、日本贔屓のテンション高いアリス・ブランシュ嬢も、
別な意味で可愛かったし、彼女のお姉さんもフランス人らしい魅力があり、
{netabare}クロードとの淡い想いなども{/netabare}
物語に奥深さを添えていた。
物語としては、半ばじれったいほどゆっくりゆったりと進み、
周囲の人々たちともすごく平和なので、中盤からはへんな期待をせずに
あたたかな光景をただみつめていくような感覚で観ていた。
それでも余韻の残る終わり方だったので2期があるかと期待したが
どうやらなさそうで残念。