ようす さんの感想・評価
4.6
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
10年前の聖杯戦争。聖杯に託したい願いの結末は…。
「Fate/stay night」のスピンオフ作品。
「stay night」→「stay night UNLIMITED BLADE WORKS」→「Zero」
というように製作順に見てきましたが、
時系列的にはこの「Zero」が一番最初なので、
この作品から見るのもありなのかなーと思いました。
本編を知っているからこそ、
キャラクターの運命がどのように動くのかを楽しめた部分もありますが…。
Zeroには1期と2期がありますが、
ストーリーは2つで1つです。2期まで見て、完結です。
そのため、今回は1期と2期を合わせた感想を書きます。
2期まで合わせて全25話です。
● ストーリー
7人のマスター(魔術師)が“聖杯(せいはい)”を求め、
サーバント(英霊)を使って争い、頂点を目指す戦い。
それが、聖杯戦争。
第四次聖杯戦争のマスターとして選ばれた衛宮切嗣(えみや きりつぐ)は、
セイバーをサーバントとして参加。
奇跡に頼るしかない願いを成就するため、
どんな願望も叶える万能の願望機・聖杯を手にするための戦いが始まった。
Fateシリーズ本編での主人公・衛宮士郎(えみや しろう)の
義父にあたるのが、切嗣です。
これまで断片的に語られてきた、
10年前の聖杯戦争の話。
それが、今回の話の舞台です。
Fateシリーズを見るのはこれで3作目ですが、
今までで一番楽しめました。前のめりで楽しみましたよ。笑
3作目で世界観がわかってきたから、というのもありますが、
切嗣をはじめ、キャラクターの抱えるドラマ性に惹かれたのが大きいです。
というのも、これまで見たFateシリーズでは
士郎やセイバーからの視点がメインだったのが、
今回は様々な立場の人物の視点から
ストーリーが描かれているのです。
それだけ、様々なドラマを主観的に見ることができて、
どのキャラの魅力も深まりました。
また、これまでのシリーズで10年後の世界を知っているということは、
断片的な結末を知っているということ。
物語がどのように流れてその結末へたどり着くのか、というのも、
楽しみでした。
≪ 衛宮切嗣という男の人生 ≫
切嗣は「魔術師殺し」と呼ばれる男。
この作品で描かれたのは、衛宮切嗣という男の人生。
夢を見て、夢を追って、救いを求めて戦い続けた男の人生。
聖杯戦争は10年後の士郎達の代にも引き継がれていくので、
物語はFateシリーズの序章とも呼べるのですが、
序章にしては豪華すぎる内容。笑
衛宮切嗣を主人公とした、
れっきとした一つの物語です。
誰よりも世界の平和と、
人々の幸せを願っている。
だから彼は、
今日も人を殺す。
矛盾しているようで、
誰かのために自分が汚れていく運命を自ら背負った人。
そんなダークヒーローな彼の魅力に、
私はすっかり魅了されていました。
● キャラクター
先に述べたように、
様々なキャラの視点で物語が描かれます。
それぞれが抱えている想いとか苦しみとか欲望とか、
共感できるかはさておき、それぞれにドラマがある。
その分、キャラがわかりやすく魅力的になっているし、
たくさんのドラマを味わうことができる。
勝敗ですべてが決まる戦争だから、
道半ばで倒れることがほとんどなのですが…。
そんなやるせなさもまた、
味わい深さにつながっていると言えるのかな。
私のお気に入りはやっぱり切嗣かなー。
ウェイバー&ライダーのコンビも好きだったけど。
胸くそ悪いキャラも少なくなかったけれど、
かっこいいキャラも多くて、見どころがたくさんありました!
● 音楽
【 1期OP「oath sign」/ LiSA 】
【 2期OP「to the beginning」/ Kalafina 】
【 1期ED「MEMORIA」/ 藍井エイル 】
【 2期ED「空は高く風は歌う」/ 春奈るな 】
4曲ともお気に入りです。
雰囲気に合っていて、
どれもかっこいいんだよなー。
今では有名な4組ですが、
驚いたのはKalafina以外は1枚目のシングルだということ。
今も活躍中の彼女たちのスタートが
ここに集まっていたのかと思うと、鳥肌が立ちました。
ちなみに、2期OP&EDとBGMは梶浦由記さんが担当しています。
梶浦由記さんの音楽好きだし、
この作品の雰囲気にもよく合っていたし、最高でした^^
● まとめ
おもしろかったー!
最終回のエンドロールが流れている間、
しばらく余韻で動けませんでした。笑
この作品を見た後でもう一度
「stay night」を見たくなりました。
物語は未来の士郎達が引き継いでいく。
Fateシリーズの虜になったと断言できるスピンオフでした♪