DEIMOS さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:途中で断念した
量産型キャッキャウフフ系アニメ。
非現実の世界で占い師(うらら)を目指す4人組少女(高校生年代)の日常を描くアニメ。
4人組少女のキャッキャウフフ系アニメは、何度も何度も再生産されてきたが、現実世界を舞台にしたものが多かった一方、こちらは非現実設定だったのが多少目新しさがある程度。だが、それだけだと、メタ情報の組み合わせの妙に欠く。「動物化するポストモダン」のアニメ界においては、再生産品が評価されるには、組み合わせの斬新さが必要。もう一捻り欲しかったというのが本音。そもそも、昨今のヒット作品の顔ぶれを見ると、動物化するポストモダンの文脈だけでは、もはやアニメ作品を語れなくなっているだろうが。
ところで、キャッキャウフフ系アニメのキャラ配置において「女子4人組」がしっくりくるのは、現実世界でテーブル(茶菓子)を囲む女子会で最もコンフォタブルな人数なのだろう。(ソースは妻。)思い起こせば、パイオニアは、「らきすた」だろう。「けいおん」「夏色キセキ」「ヤマノススメ」「たまゆら」「ゆるゆり」「ひだまりスケッチ」「日常」「とある科学」「Aチャンネル」「中二病でも恋がしたい」「のんのんびより」「Free(ライバル除く男性グループ)」(後半ほど亜種。「苺ましまろ」は別種なので、除外)等はフォロワー。厳密には、途中からサブキャラが入って5人組になるパターンは多いし、最初から3人組(かみちゅ、みなみけ、こどものじかん等)、5人組(サクラクエスト、shirobako、がっこうぐらし、ガルパン、ご注文はうさぎですか、ハナヤマタ、咲、ろんぐらいだぁず、南鎌倉女子自転車部、ビビッドレッドOP等)、それ以上(ラブライブ、ストパン)のパターンもある。傾向としては、バトル要素及び恋愛要素が薄く、キャッキャウフフの女子会要素が濃くなるほど、キャラ構成は4人に近づくようだ。複雑な恋愛関係や部活モノなどでの対決を描くには、4人だとキャラが少なすぎるのだろう。
結局のところ、斬新さを競うアニメ界において、フォロワーはパイオニアに勝てない。なぜなら、フォロワー作品には、常に既視感が伴うから。その点、前述の作品群を見ずして、この作品に触れたらなら、よくできた作品だと思えるだろう。作画は安定しているし、何より、OPが素晴らしい。