たいさちゃむ さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
思い出補正。でも好きです。
まず涼宮ハルヒシリーズを視聴していることは前提です。もっと言うと、リアタイ視聴で放送当時の盛り上がりを実際に体感していた人間でないと、この作品を高く評価することはないでしょう。ストーリーは平坦だしキャラの掘り下げも大したことない、要するにだめな日常系です。作画もいいと思いません。ましてや本家が京都アニメーションだし、比べたら悲惨です。
でも、私はそれなりに評価します。理由は言うまでもなく、思い出補正です。
「これはハルヒじゃない」みたいな意見を見たことがありますが、ハルヒです。不相応に美しいBGMとか、微妙に時代感のずれたギャグとか、過剰演出な割になんとも微妙なシリアスとかもうあの頃のエッセンスが詰まっています。EE事件とかライフライナー事件とかを目の当たりにしてきたからこそ、ハルヒを見ていた頃の気持ちにさせてくれるこのアニメ作品のような映像が懐かしくて切なくてたまらないです。
亡き王女のためのパヴァーヌをメインBGMに据えたことがスタッフの意図するところの全てでしょう。このレビュー(http://68241.diarynote.jp/201504041150258713/)は作品に対して批判的ですが、言ってる事自体は共感します。この作品は先に述べた事件とか空きすぎてしまった時間とか、そういったものを乗り越えて新しい「ハルヒシリーズ」が映像化されたことそれ自体に意味を見出すためのものです。ハルヒ世代じゃない人は見てもイマイチかも知れないですが、ハルヒ気分に浸りたいハルヒ世代の人は否定的な意見に流されず一回自分の目で確かめてみてほしいです。レビューとしてどうかとは思いますが、率直な感想を書いてみました。