◇fumi◆ さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 5.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
アンドロイドには肉親は居ない どこから来てどこへ行くのか? それとも人間こそがゾンビ?
2008年から順次公開され2010年に完全版が劇場公開された
原作脚本監督演出 吉浦康裕 制作 スタジオ六花
まず。これが10年の作品とは思えないほど作画のレベルが高いです。
今年の映画だと言われても納得したと思います。
「未来の日本。ロボットが実用化されて久しく、人間型ロボットが実用化されて間もない時代。」
と言う設定だそうですが、納得は出来ませんでした。
家庭雑務用アンドロイドのレベルではありません。
と言うことでSF作品とは認識しませんでした。
人間とロボットを区別してはいけないという規則がある喫茶店「イブの時間」が舞台となる物語です。
アンドロイドとは普段はロボットのふりをしているオーバーテクノロジー知生体のようです。
主人公向坂リクオ CV福山潤はロボットに対して悪感情を持っているようだが、
あまり詳しくは説明されないようです。
それでも、この作品の根幹の物語ではあります。
自走掃除機レベルの物体であるロボットと超未来科学のアンドロイドが同居している世界について、
真面目に考える気分にはなりませんでした。
この作品は、自走掃除機を挟んで役者とアンドロイド役の役者が演劇をしていると見えました。
そう思ってしまえばあとは物語を楽しむだけですが、
自称アンドロイドと人間が作り出す物語としては起伏に欠け、設定を生かしきれていないように感じます。
ただ、背後ではアンドロイドを社会的問題として組織が大規模な行動を起こしかけているようで、
序章としてはありかなと言う程度です。
良くできたアニメーションですが内容はアングラ演劇レベルで、
続編に期待できるのかな?という感想です。
この手の作品はヨーロッパでは受けそうな気がします。
脚本のレベルは高いのですが、自称アンドロイドの怪しさが気になってどうも・・・
ただ、ノンストップで最後まで見たので、いろいろレベルの高い作品だとは思いました。
タイトルはロバートハインラインの「輪廻の蛇」から拝借しました。