plm さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
すれ違い系コメディ傑作
2017年で一番楽しく観れたのがこの作品かなあと思う
そもそもアニメに一番求めているものってなんだろうか
未知、冒険、ドキドキやワクワク、刺激……そういったものもある
しかし根源的にいつも求めている要素は楽しさ・コミカルさではなかっただろうか
と、急にそんな気分になって妙な充足感を得た作品であった
コメディ系は多いようでいて自分のツボにハマる作品は案外珍しい
最近は日常系ジャンルも多くて、コメディでもローテンション(ほのぼの寄り)もあったりして
ギャグ寄りとなるとさらに絞られるだろう
■ゲーマーズ!はどうか
この作品の場合はややハイなギャグ寄りコメディかと思う
ローの作品は最初は退屈でもだんだん心地よくなることが多いが
ハイな作品はノリについていけるかどうかが肝だろうか
あまりにもハイテンションでついていけないと疲れてしまう
実際この作品は結構変わった演出や構成をしていたと思う
キャラがわからないうちからネタバレ矢印で説明書いちゃったり
クドいほどの緊張演出をしたりとなかなか手が込んでいた
最初のうちはそんな作品のノリが掴めずにいたけれど
だんだんとキャラクターがわかってくるとそれが楽しめるようになっていった
■キャラクターへのめり込ませるストーリー
ギャグやコメディ作品で重要なのは何か
笑いのネタか、ギャグのキレか……それらの礎となっているのはやはりキャラの人物像だと思う
この作品はその基礎作りが秀逸で、ストーリーの構成力が高いと感じる
しっかりとした話があったからこそ、その後のキャラの心情理解がスムースにできた
ふつうならばゲーム部に誘われて、ゲーム部での活動でわいわいする……
そういう展開が予想されたのに今作の主人公はその誘いを断って独自に進む
最初は掴みどころがなくこの主人公頭がおかしいやつなのか?とさえ思う
けれど話が進んでいくと「このキャラならばこうする」という
確固たる人物像があるからこそこういう話になったんだなというのが伝わってくる
だからこそ物語が面白い、コメディが面白いと感じるのかもしれない
ストーリーありきでなくキャラ本位、そしてそのキャラが変であればそれだけでお話は面白くなるんだと思った
■個性溢れるキャラ
キャラカラーがはっきりしていてキャラの印象が掴みやすいのが良い点
金髪不遇お嬢様な天道さん
寒色青の地味系だけど似た者同士で気が合うわかめ
ピンクで元気で一般人寄りのあぐり
茶髪で気が回るけど回りすぎて場をかき乱す一因にもなってる上原くん
などなど
これがいつも同じ組み合わせでなく意外な組み合わせで化学変化を起こすので
それはもう面白くて面白い
近年のコメディのお手本のような作品だと思う
こういうキャラカラーがはっきりしたコメディ大好きでした