plm さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
魂が還るところ
圧倒的な美麗背景と作画、独特の世界設定で一気に心掴まれた作品
だがあまりにも1話で盛り上がった冒険への期待に反して
物語はあまりにもゆったりと展開していった
絶望的な未開への挑戦、困難やリスクへ立ち向かう冒険心
そういった期待が膨らむのに、いざ旅が始まるかと思うと
横槍や修行編が入ったりしてなんだかお預けをくらった気分になる
そして冒険に挑む主人公たちはあまりにも外見も内面も幼く、
探窟家として未熟さ、不注意さばかりが際立つ展開に落胆を重ねていった
1クールでやるには悠長すぎる・・それだけ丁寧に作品を描いていたということなんだろうが、否応にもそう思ってしまった
■一転したのは物語も終盤、10話以降から
ナナチ登場から、その評価が一転しはじめた
アビスの住人であり、そこで生き抜いてきた知識や経験は頼りになり
これまでの行き当たりばったりな無謀な挑戦に新たな冒険の指針がもたらされた
そしてもふもふで可愛いんなぁ~
そしてナナチにとってもこの出会いは救いになったんなぁ~
ナナチは単なるベテランの先輩探窟家というわけではなく
その身を世に出せない成れ果てという孤独な存在だったんなぁ~
それからの回想は壮絶を極める
凄惨で悲痛な記憶を経て、異形の存在としか見えなかったミーティが
いつのまにか愛おしく見えるほどに認識が変わっていた
立ち振る舞いは変わっていないのに認識を変えるほどの
没頭するほどのエピソードだったのだろう
おかげで最終的に一番好きなキャラはミーティになった
アニメでこう深い印象を刻まれたのは久しぶりという感覚で
ストーリーの重厚さに映像迫力が加わるとすごい破壊力になるんだなと再認識させられた
終わり方も余韻を残してて素晴らしかったものの、
一番盛り上がってきたところで終わってしまったのがなにより残念な点である…